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[MIS15-15] 南大洋インド洋区の浮遊性有孔虫化石からみる過去110万年間の南極前線
キーワード:南大洋、南極前線、有孔虫
南大洋を特徴付ける海洋前線として,亜南極前線,南極前線,南極周極流南限前線が挙げられる.その中でも南極前線は寒冷・低塩分な表層水塊と温暖・高塩分な表層水塊の境界であり,その変遷を明らかにすることは海洋循環や炭素循環などの観点で重要である.過去の南極前線の位置を推定する手法として,海水温の復元,マット状珪藻の産出,主要な浮遊性有孔虫種(Neogloboquadrina pachyderma, Globigerina bulloides)の産出頻度が利用されている.本研究では,南大洋インド洋区デルカノライズで採取されたMD19-3576コア(46°S,44°E,水深2419 m,全長約57.6 m)を対象として,過去110万年間の浮遊性有孔虫化石群集を分析し,南極前線の相対的な位置の推定を目指した.
同コアの計201試料について化石群集を解析し,計10属19種を同定した.約110万年–43万年前の種数は2–9種であり,寒帯種N. pachyderma(43.5%–97.6%)が多産した.間氷期には亜寒帯種Turborotalita quinqueloba(0%–22.1%)と温帯種G. bulloides(0%–38.8%)が増加した.一方,約43万年前から現代の種数は5–12種であり,N. pachyderma(8.9%–93.8%)とG. bulloides(1.8%–58.4%)が氷期間氷期に応じて交互に優占した.特に海洋酸素同位体ステージ11(約42.4万年–37.4万年前の間氷期)に相当する区間では,亜熱帯種であるGloborotalia crassaformisの産出のピークが認められ,温暖な環境を示唆する.
化石群集から南極前線の変遷を推定すると,約110万年–43万年前ではコア地点よりも北側で,氷期間氷期に応じて南極前線が南北に移動していた.また,約43万年前に南極前線が大きく南下し,約43万年前から現代では氷期にコア地点の北側,間氷期にコア地点の南側に前線が位置していたことが明らかになった.
同コアの計201試料について化石群集を解析し,計10属19種を同定した.約110万年–43万年前の種数は2–9種であり,寒帯種N. pachyderma(43.5%–97.6%)が多産した.間氷期には亜寒帯種Turborotalita quinqueloba(0%–22.1%)と温帯種G. bulloides(0%–38.8%)が増加した.一方,約43万年前から現代の種数は5–12種であり,N. pachyderma(8.9%–93.8%)とG. bulloides(1.8%–58.4%)が氷期間氷期に応じて交互に優占した.特に海洋酸素同位体ステージ11(約42.4万年–37.4万年前の間氷期)に相当する区間では,亜熱帯種であるGloborotalia crassaformisの産出のピークが認められ,温暖な環境を示唆する.
化石群集から南極前線の変遷を推定すると,約110万年–43万年前ではコア地点よりも北側で,氷期間氷期に応じて南極前線が南北に移動していた.また,約43万年前に南極前線が大きく南下し,約43万年前から現代では氷期にコア地点の北側,間氷期にコア地点の南側に前線が位置していたことが明らかになった.
