日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS16] 地球流体力学:地球惑星現象への分野横断的アプローチ

2025年5月25日(日) 13:45 〜 15:15 101 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)、吉田 茂生(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、柳澤 孝寿(国立研究開発法人海洋研究開発機構 海域地震火山部門)、相木 秀則(名古屋大学)、座長:伊賀 啓太(東京大学大気海洋研究所)

14:30 〜 14:45

[MIS16-04] 負曲率領域を持つ曲面上の渦の変形

*漁野 光紀1石岡 圭一1 (1.京都大学大学院理学研究科)


キーワード:2次元流体、フィラメント化、曲率、パターン形成

地球流体力学において考察される球面上の流体力学の自然な拡張として、より一般的なRiemann多様体上の流体力学を考えることができる。特に、Euler方程式に従う2次元流体を考えると、流体の引き延ばしが曲率の影響を受けていることが微分幾何学的な計算により示せる。すなわち、正曲率の領域では流体の引き延ばしが減速され、負曲率の領域では加速される。本発表では、負曲率の領域を持つトーラス上での渦度場の時間発展の数値積分により、この効果を確かめる。また、より簡単な解析的例を通じて、渦の変形と曲率の関係を考察する。

加速度的な渦の変形は、2次元流体の最も素朴な混合過程である渦度場のフィラメント化にも繋がる現象である。したがって、その意味では2次元流体に特徴的な大規模渦の成立にも関連しうる。本発表では、2次元流体における大規模パターン形成の解明に対して、負曲率による渦の変形効果を応用することについても展望を述べる。