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[MIS17-P01] 構造地質学:目の前の露頭から定量的なデータを得る魅力とは何か?その2
★招待講演
キーワード:断層、褶曲、変形、応力、ダイナミクス
構造地質学は、地殻や岩石の運動および変形の力学的プロセスを研究する地質学の一分野である。地球上に存在する多様な自然現象を記述し、そこから規則性を見出す博物学的アプローチを基盤とし、その規則性をもとに地球で発生する事象を定量的に解明しようとする学問である。対象となる運動や変形に対し、どのような要素が、どの条件下で、どのように影響を及ぼすのかを理解することが重要である。特に、これらの現象は空間的・時間的に不均一であり、複数の要因がどのように組み合わさり理論的に説明されるのかを探ることが大きな課題となる。博物学的アプローチに立ち戻ると、例えば岩石に発達する亀裂が、目の前の露頭に存在するか否かだけでなく、その露頭のどの部分に(空間)、どの程度(量)、どのような分布(ばらつき)を持つのかを、自らの調査によって明らかにできる点が、構造地質学の大きな魅力の一つである。このようにして得られたデータは、構造地質学における検討だけでなく、地球物理学、地球化学、地形学、水理学といった多様な分野における現象の理解を深める鍵にもなる。そのため、構造地質学的な研究は、JpGUのような各分野で蓄積されてきた知見を統合し、領域横断的な議論の場で共有し発展させる上でも、重要な役割を果たす。本発表では、露頭スケールを対象とした構造地質学の研究事例をいくつか紹介し、露頭スケールの構造から定量的データを得ることの魅力について述べる。