17:15 〜 19:15
[MIS17-P03] 海成鮮新−更新統を用いた地磁気逆転境界と海洋同位体層序との精密対比
★招待講演
キーワード:年代層序学、古地磁気学、海洋同位体ステージ
地磁気逆転イベントはグローバルな同時間面を提供し,かつ放射年代の測定が可能な火成岩において検出可能なため,地質年代の重要な較正点となっている.特に鮮新世以降の年代においては,海洋同位体変動曲線との対比から,地磁気逆転境界の年代を精密に決定することが可能となる.しかし,古地磁気シグナルと海洋同位体記録を同時に提供できる堆積層が少ないため,両者の対比は必ずしも進んではいない.さらにその対比ができた場合でも,堆積残留磁化がもつ”lock-in depth”のため,堆積速度が千年あたり数センチメートルである通常の深海底堆積物では,地磁気逆転境界の年代が系統的に数千年以上古く算出される問題がある.以上より本研究では,房総半島南端に分布する海成鮮新−更新統の千倉層群を用いることで,過去1.5-3.5Maの間に起こった地磁気逆転イベントの年代を,同じ地層で得られた海洋酸素同位体記録と対することで精密に決定することを目指す.千倉層群は強く安定な磁気シグナルを持ち,各種微化石を豊富に含む上,平均堆積速度が千年で50センチメートルを超えており,lock-in depthによる古地磁気年代の遅れを数百年以下に抑えることができる.
本研究では,千倉層群畑層,南朝夷層,布良層において,古地磁気−海洋酸素同位体複合層序の構築を進めてきた.その結果,畑層においてオルドバイ正磁極亜帯の上下境界がそれぞれ海洋同位体ステージ(MIS)63, 73と,フェ二正磁極亜帯の上下境界がそれぞれMIS79/80, 81と,南朝夷層においてガウス−松山境界がMIS103と対比された.そして布良層においてカエナ逆磁極亜帯の上下境界およびマンモス逆磁極亜帯の下部境界の層位が特定され,海洋酸素同位体カーブとの対比も進められている.ジェラシアン期からカラブリアン期前期において,地磁気逆転境界と海洋同位体曲線が同じ試料から得られている事例は少ないため,本研究における地磁気逆転境界の年代値およびMIS対応関係は,当該年代区間におけるグローバルな年代層序構築に大きく貢献できる.
本研究では,千倉層群畑層,南朝夷層,布良層において,古地磁気−海洋酸素同位体複合層序の構築を進めてきた.その結果,畑層においてオルドバイ正磁極亜帯の上下境界がそれぞれ海洋同位体ステージ(MIS)63, 73と,フェ二正磁極亜帯の上下境界がそれぞれMIS79/80, 81と,南朝夷層においてガウス−松山境界がMIS103と対比された.そして布良層においてカエナ逆磁極亜帯の上下境界およびマンモス逆磁極亜帯の下部境界の層位が特定され,海洋酸素同位体カーブとの対比も進められている.ジェラシアン期からカラブリアン期前期において,地磁気逆転境界と海洋同位体曲線が同じ試料から得られている事例は少ないため,本研究における地磁気逆転境界の年代値およびMIS対応関係は,当該年代区間におけるグローバルな年代層序構築に大きく貢献できる.