14:15 〜 14:30
[MIS19-03] 持続可能なエネルギー供給と極端気象災害の早期警報のための電荷分布リアルタイム3D イメージングと雷活動予測
~マレーシアSATREPSプロジェクト~
キーワード:雷放電、雷観測、雷雲内電荷分布推定、ロケット誘雷
日本とマレーシアの国際共同研究「持続可能なエネルギー供給と極端気象災害の早期警報のための電荷分布リアルタイム3Dイメージングと雷活動予測」が、国際科学技術共同研究推進事業である地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)で進行中である。本研究は、年間の発雷日が200日を超え、中和電荷量が大きく、電力・通信設備や電気・電子機器への落雷被害の脅威となる正極性落雷が多く発生するマレーシア・マラッカ海峡沿岸地域に、雷の前兆となる雲内の微小放電の開始からその進展路を詳細に観測するVHF帯と、広域の雷活動全体を隈なく観測するLF帯を両輪とする電磁界観測網を構築する。放電がどこで始まり、どのように進展し、どこで終わるのかの3D観測データを高速処理して雲内の電荷分布と中和される電荷量を推定し、高構造物とロケット誘雷で直接計測する雷撃電流波形で検証する。電磁界計測および雷撃電流計測によって、雷放電に関わる空中の電荷挙動を網羅的に捉え、その情報に基づく雲内電荷分布推定と発雷予測を実現する。また、IoTやAIを活用した送配電線網や電力機器の制御や極端気象災害の早期警報の社会実装を進めるとともに、対処療法ではない能動的耐雷・避雷対策について研究する。
本講演では、5年計画のうち2年間が終了した進捗を報告する。主要な観測装置がマレーシアに納入され、クアラルンプールからマラッカにかけての対象地域に電波観測用9地点と、雷撃電流計測用1地点を準備し、装置の設置と初期観測を進めている。電波観測地のうち2地点ではロケット誘雷実験も実施するほか、高エネルギー放射線観測、高速ビデオ観測、電場計測も、これらの地点およびその近郊で行うこととした。国内では、雲内電荷分布のリアルタイム3Dイメージングのための電荷推定手法を提案し、過去の観測データを用いて提案手法の検証や検討を行った。これのリアルタイム化についても検討を進め、実現の見通しを得ている。また、これまでに国内で冬季に2度マレーシア側研究者を招いて実施したロケット誘雷研修において、誘雷や雷観測技術の移転を進めると共に、2024年には合同チームでの誘雷成功に至っている。更に、本研究の成果である高度雷情報とIoT技術を活用し、商用電源とバックアップ電源を切換える装置の開発を日本とマレーシアの共同で行っており、ハードウェアを試作し動作検証を行っている段階である。
本講演では、5年計画のうち2年間が終了した進捗を報告する。主要な観測装置がマレーシアに納入され、クアラルンプールからマラッカにかけての対象地域に電波観測用9地点と、雷撃電流計測用1地点を準備し、装置の設置と初期観測を進めている。電波観測地のうち2地点ではロケット誘雷実験も実施するほか、高エネルギー放射線観測、高速ビデオ観測、電場計測も、これらの地点およびその近郊で行うこととした。国内では、雲内電荷分布のリアルタイム3Dイメージングのための電荷推定手法を提案し、過去の観測データを用いて提案手法の検証や検討を行った。これのリアルタイム化についても検討を進め、実現の見通しを得ている。また、これまでに国内で冬季に2度マレーシア側研究者を招いて実施したロケット誘雷研修において、誘雷や雷観測技術の移転を進めると共に、2024年には合同チームでの誘雷成功に至っている。更に、本研究の成果である高度雷情報とIoT技術を活用し、商用電源とバックアップ電源を切換える装置の開発を日本とマレーシアの共同で行っており、ハードウェアを試作し動作検証を行っている段階である。