日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS20] 海底のメタンを取り巻く地圏-水圏-生命圏の相互作用と進化

2025年5月25日(日) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:宮嶋 佑典(産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門 地圏微生物研究グループ)、浅田 美穂(産業技術総合研究所)、ジェンキンズ ロバート(金沢大学理工研究域地球社会基盤学系)、青木 伸輔(香川大学農学部)

17:15 〜 19:15

[MIS20-P04] メタンハイドレート含有地盤を模擬した土の強度評価と掘削抵抗評価試験

*中村 琴美1山下 聡1 (1.北見工業大学)


キーワード:メタンハイドレート、模擬土、一軸圧縮試験、掘削試験

表層型メタンハイドレート(MH)の掘削技術を研究開発するためには、MHを含んだ地盤の強度を適切に評価する必要がある。これまで、大口径ドリルを用いた掘削方法を開発するために、MH含有地盤を模擬した地盤に対して掘削試験を実施するとともに、模擬地盤の強度評価が行われた。掘削試験は、MH100%を模擬した氷地盤と、MH20%を模擬した土混合地盤に対して行われたが、実際のMHの含有状況は多様であり、採掘技術開発のためには、多様なMH含有状況に応じた地盤の強度評価が必要である。
 そこで本研究では、メタンハイドレートを模擬した氷と、低温下でも凍結しないように塩分を加えた粘性土試料にメタンハイドレートを模擬した氷を層状や塊状に含有させた供試体に対して一軸圧縮試験を行った。その結果、氷の強度は天然のMHよりもやや高い程度であること、氷の含有量が少ない場合には、模擬土の強度は母材の粘性土の強度と同等であることがわかった。また、模擬土の強度は氷の強度の50分の1程度となった。この結果は、実際のMHを含有する堆積土の強度と同程度であり、模擬土を用いることによって、MH含有地盤の強度評価が可能であることもわかった。一方で、MH100%を模擬した氷地盤とMH20%を模擬した土混合地盤での掘削抵抗の違いは数倍程度であり、圧縮強度と掘削抵抗は必ずしも相関しないことも明らかにされた。そこで、掘削抵抗をより正確に評価するために、模擬土を用いて小型の掘削試験を実施した。その結果、氷の掘削抵抗は模擬土の数倍程度であり、大型の模擬地盤に対して行った結果と同様な傾向が得られた。したがって、実際のMH掘削時と同様なメカニズムでの試験を行うことによって、実地盤での掘削抵抗を評価可能であることが示唆された。
 なお、本研究は経済産業省のメタンハイドレート研究開発事業の一部として実施したものである。