09:30 〜 09:45
[MIS21-03] BeachLISA: 海岸漂着ごみのAI画像セグメンテーション分析のためのウェブベースシステム
キーワード:海岸漂着ごみ、画像セグメンテーション、Webシステム、海洋ごみモニタリング、定量化手法、深層学習
海洋ごみ、特にプラスチックごみによる海洋汚染は国際的に重要な環境問題となっている。問題解決に向けた効果的な対策としては、海岸漂着ごみの継続的な観測に基づく効率的な回収が不可欠である。しかし、従来の目視による観測手法には、評価の主観性や観測頻度の制限、地域間の比較が困難といった課題がある。
我々は先行研究において、ディープニューラルネットワーク(DNN)を用いて海岸漂着ごみ量を観測画像から高精度に定量化する手法を提案した。この手法は、画像を画素単位で漂着ごみや砂浜などの種類別に分割し、射影変換計算により漂着ごみの被覆面積を定量化することを可能にする。しかし、この手法の実用化には、ソフトウェア工学や機械学習に関する専門知識、またはDNNのプログラムを実行する専用の計算機が必要となり、これが広範な利用の障壁となっていた。
本研究では、この技術的障壁を軽減するため、ブラウザ上で画像をドラッグ&ドロップするだけで海岸漂着ごみの自動検出と定量化が可能なウェブシステム「BeachLISA」(Beach Litter Image Segmentation Analysis) を開発した。本システムは、(1)ウェブブラウザインターフェース、(2)128並列処理可能なウェブAPI、(3)高解像度画像に対応したSlicing inference機能を実装している。
システムの評価実験では、UAVで上空から撮影した高解像度オルソ画像(縦、横が10000pixel超)に対して、Slicing inferenceを用いることで人工ごみの検出精度(Precision: 68.9%、Recall: 85.1%)を維持できることを確認した。また、並列処理により、100枚の画像を約213秒で処理可能であることを示した。さらに、定点カメラによる連続観測への応用として、富山県六渡寺海岸での観測実験を実施し、海岸清掃イベント前後の漂着ごみ被覆面積の変化を定量化した。この漂着ごみ被覆面積の定量化の結果と、気象庁観測データ、日本沿岸海況監視予測システムGPV再解析データ、リアルタイム有義波データの3つの観測値とで統計分析を行った。この結果については発表の際に述べる。
本システムにより、海洋汚染の研究者や自治体の担当者らが専門的な情報科学の知識や専用の計算機を必要とせずに、画像による漂着ごみの定量化が可能となる。これにより、世界各地での観測の実施と、より詳細な時空間分布データの収集が期待される。得られるデータは、漂着ごみの回収計画の最適化や、漂着予測モデルの高度化、さらにはごみの発生源の特定など、海洋汚染対策に関する多様な研究課題の解決に貢献すると考えられる。
我々は先行研究において、ディープニューラルネットワーク(DNN)を用いて海岸漂着ごみ量を観測画像から高精度に定量化する手法を提案した。この手法は、画像を画素単位で漂着ごみや砂浜などの種類別に分割し、射影変換計算により漂着ごみの被覆面積を定量化することを可能にする。しかし、この手法の実用化には、ソフトウェア工学や機械学習に関する専門知識、またはDNNのプログラムを実行する専用の計算機が必要となり、これが広範な利用の障壁となっていた。
本研究では、この技術的障壁を軽減するため、ブラウザ上で画像をドラッグ&ドロップするだけで海岸漂着ごみの自動検出と定量化が可能なウェブシステム「BeachLISA」(Beach Litter Image Segmentation Analysis) を開発した。本システムは、(1)ウェブブラウザインターフェース、(2)128並列処理可能なウェブAPI、(3)高解像度画像に対応したSlicing inference機能を実装している。
システムの評価実験では、UAVで上空から撮影した高解像度オルソ画像(縦、横が10000pixel超)に対して、Slicing inferenceを用いることで人工ごみの検出精度(Precision: 68.9%、Recall: 85.1%)を維持できることを確認した。また、並列処理により、100枚の画像を約213秒で処理可能であることを示した。さらに、定点カメラによる連続観測への応用として、富山県六渡寺海岸での観測実験を実施し、海岸清掃イベント前後の漂着ごみ被覆面積の変化を定量化した。この漂着ごみ被覆面積の定量化の結果と、気象庁観測データ、日本沿岸海況監視予測システムGPV再解析データ、リアルタイム有義波データの3つの観測値とで統計分析を行った。この結果については発表の際に述べる。
本システムにより、海洋汚染の研究者や自治体の担当者らが専門的な情報科学の知識や専用の計算機を必要とせずに、画像による漂着ごみの定量化が可能となる。これにより、世界各地での観測の実施と、より詳細な時空間分布データの収集が期待される。得られるデータは、漂着ごみの回収計画の最適化や、漂着予測モデルの高度化、さらにはごみの発生源の特定など、海洋汚染対策に関する多様な研究課題の解決に貢献すると考えられる。