17:15 〜 19:15
[MIS21-P01] 東京湾に流出する河川下流域におけるマイクロプラスチックの特徴と堆積システム
キーワード:マイクロプラスチック、砕屑粒子、河川下流・内湾域、汽水、凝集作用、主成分分析
プラスチックは軽量かつ可塑性に優れた化学的に安定な物質である為, 様々な用途で使用されている. 人類の産業活動を反映するプラスチックは、人新世を象徴する堆積物である。これらのプラスチックは環境中に放出された際の物理的・化学的影響による微細化でマイクロプラスチック(Micro Plastics; MPs)となる. 近年では, MPsは従来のプラスチックに加え, エラストマー(弾性体)と呼ばれる合成ゴムも含めて議論される. これらMPsは生態系破壊や環境汚染の要因であることが指摘されており, その対策が急務となっている. MPsの多くは供給源から河川を経由して海洋に運ばれるため, 河底堆積物はその貯留庫ともなり得ることが明らかになっている. 特に河川下流域は陸域と海洋環境を繋ぐ地点として, 連続的なMPs動態を理解する上で非常に重要な地点である.
本研究では, 東京湾に流入する多摩川, 江戸川, 花見川, 養老川河口部と荒川下流域で堆積物を採取し, MPsと砕屑粒子の分析を通じて, MPs特性の決定に加え堆積物中のMPs分布を規制する要因を明らかにすることを目的とした.
すべての河川で採取した堆積物中にMPsが見られた. 確認されたMPsは5つの形状(破片状, 板状, フィルム状, 柱状, ビーズ状)に分類され, 特に破片状のMPsが卓越していた. 形態の特徴から, これらは人工芝やビニール製品, プラスチック部品からタイヤ片等に由来することが明らかとなった. MPsの種別は, 高密度のポリエチレンテレフタレートやアクリルゴムのほか, 低密度のポリエチレンやポリプロピレンも確認され, 比較的密度の小さいMPsも沈降していた. MPsの深度分布は深度によらず, 多くのMPsが堆積物中に含まれており, 河口部でのMPs濃度は先行研究で示された東京湾沖合でのMPs濃度より高い傾向が見られた. これは河口周辺が汽水域であり, 凝集作用によって砕屑粒子が短時間で圧密して堆積し、MPsが再浮遊・再輸送されにくく堆積物中に固定して保存されることが考えられる. また, MPsから得られる4パラメータと堆積物から得られる3パラメータ主成分分析によって, MPs堆積には堆積物の粒径や円磨度の影響が大きい可能性が示された.
本研究では, 東京湾に流入する多摩川, 江戸川, 花見川, 養老川河口部と荒川下流域で堆積物を採取し, MPsと砕屑粒子の分析を通じて, MPs特性の決定に加え堆積物中のMPs分布を規制する要因を明らかにすることを目的とした.
すべての河川で採取した堆積物中にMPsが見られた. 確認されたMPsは5つの形状(破片状, 板状, フィルム状, 柱状, ビーズ状)に分類され, 特に破片状のMPsが卓越していた. 形態の特徴から, これらは人工芝やビニール製品, プラスチック部品からタイヤ片等に由来することが明らかとなった. MPsの種別は, 高密度のポリエチレンテレフタレートやアクリルゴムのほか, 低密度のポリエチレンやポリプロピレンも確認され, 比較的密度の小さいMPsも沈降していた. MPsの深度分布は深度によらず, 多くのMPsが堆積物中に含まれており, 河口部でのMPs濃度は先行研究で示された東京湾沖合でのMPs濃度より高い傾向が見られた. これは河口周辺が汽水域であり, 凝集作用によって砕屑粒子が短時間で圧密して堆積し、MPsが再浮遊・再輸送されにくく堆積物中に固定して保存されることが考えられる. また, MPsから得られる4パラメータと堆積物から得られる3パラメータ主成分分析によって, MPs堆積には堆積物の粒径や円磨度の影響が大きい可能性が示された.