日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS22] 生物地球化学

2025年5月27日(火) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:福島 慶太郎(福島大学)、木庭 啓介(京都大学生態学研究センター)、山下 洋平(北海道大学 大学院地球環境科学研究院)、大河内 直彦(海洋研究開発機構)

17:15 〜 19:15

[MIS22-P09] モンゴル森林ステップの草原からカラマツ林における土壌窒素循環

*小田 あゆみ1増本 泰河1、大井川 和心1、牧田 直樹1、安江 恒1、城田 徹央1、松浦 陽次郎2、Dalkhsuren Davaajav3、Sukhbaatar Gerelbaatar3、Nachin Baatarbileg3福島 慶太郎4大西 雄二5木庭 啓介6 (1.信州大学、2.森林総合研究所、3.モンゴル国立大学、4.福島大学、5.総合地球環境学研究所、6.京都大学)

キーワード:森林ステップ、有機物動態、カラマツ林、無機態窒素

モンゴル森林ステップのカラマツ林は温暖化や森林火災の頻度増加等の影響が問題となっており、従来のカラマツ林からカンバ類との混交林や草地に変わった場所や、火災後に森林が回復しない場所など様々な履歴を持つ場所が点在する。カラマツ林からの植生の変化が土壌中の養分循環に与える影響を調べるため、カラマツ林とカラマツが衰退した複数の場所で土壌断面調査および、土壌特性と土壌中に存在する窒素量や同位体比の測定を行った。その結果、それぞれの場所で採取した土壌の含水比や仮比重、細土率に違いはないが、細土の灰分率はカラマツ林や混交林に比べて草原で高く、森林では細土画分に有機物が多いと考えられた。同様に、土壌の窒素含量も森林に比べ草原で低かった。窒素循環の基質となる土壌中のTDN(Total dissolved nitrogen)は森林と草原で同程度であったが、カラマツ林やカラマツとカンバの混交林では、無機態窒素のうちアンモニア態窒素濃度が高かったのに対し、草原や火事後に森林が回復しない場所では硝酸態窒素濃度が高い傾向があった。結果より、森林が衰退すると細根リター等の土壌深部への供給がなくなり、土壌中の有機物動態や窒素循環が変化する可能性が考えられたが、その変化過程や可塑性についてさらに調査が必要である。