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[MIS23-P03] 非破壊分析により推定された北海道東部太平洋沿岸における19世紀以降の津波浸水イベント
キーワード:XRFコアスキャナー、CT画像、津波、千島海溝
千島海溝南部に面した北海道東部太平洋沿岸では,19世紀~20世紀にかけてM8クラスの巨大地震が発生し,それに伴った津波の浸水被害を受けてきた.また,地質記録の研究により,先史時代には超巨大津波が平均400年程度の間隔で襲来しており,最近のイベントは17世紀に起きていたことも明らかになっている(Nanayama et al., 2003 Natureなど).本研究では,比較的近年(19世紀以降)の事象に注目し,北海道東部太平洋沿岸において津波・暴浪によるイベント堆積物の検出を試みた.
19世紀以降の堆積物は,根室市,浜中町,大樹町の海岸において,ピット掘削や小型ジオスライサーによる掘削によって採取した.採取した試料を,肉眼およびX線CTを用いて観察したところ,有機質泥層あるいは泥炭層中に含まれる高密度層が見つかった.さらに,これらの試料に対してXRFコアスキャナー(ITRAX)を用いて分析を行った結果,例えば大樹町で採取された試料では,X線CTで高密度層が確認された層準でCa,Br,Srなどがスパイク状に増減していることが明らかになった.鉛210,セシウム137を用いた年代測定を行ったところ,Ca,Br,Srが急増する層準は,1894年根室半島沖地震・津波をはじめとする過去に起きた津波浸水と矛盾しないことがわかった.
※ 本研究は高知大学海洋コア国際研究所共同利用・共同研究(22A002, 24A004, 24B004)のもとで実施された.
19世紀以降の堆積物は,根室市,浜中町,大樹町の海岸において,ピット掘削や小型ジオスライサーによる掘削によって採取した.採取した試料を,肉眼およびX線CTを用いて観察したところ,有機質泥層あるいは泥炭層中に含まれる高密度層が見つかった.さらに,これらの試料に対してXRFコアスキャナー(ITRAX)を用いて分析を行った結果,例えば大樹町で採取された試料では,X線CTで高密度層が確認された層準でCa,Br,Srなどがスパイク状に増減していることが明らかになった.鉛210,セシウム137を用いた年代測定を行ったところ,Ca,Br,Srが急増する層準は,1894年根室半島沖地震・津波をはじめとする過去に起きた津波浸水と矛盾しないことがわかった.
※ 本研究は高知大学海洋コア国際研究所共同利用・共同研究(22A002, 24A004, 24B004)のもとで実施された.