11:00 〜 11:15
[MTT39-08] インフラサウンド計測による自然事象情報GISウェブアプリケーションの開発
キーワード:津波、防災、自然災害、インフラサウンド、GIS
地震、津波、火山噴火、土石流等の災害となりうる大規模な地球物理学的現象は、発生時に人間の可聴域の下限とされる20 Hzより低い周波数の音、つまり超低周波音(インフラサウンド)を励起する場合が多い。インフラサウンドの重要性は、その遠距離伝搬と上下伝搬の特性にあるといえる。数1000 kmの先で生じたインフラサウンドでも大振幅であれば充分検出可能で、それ故リモートセンシング手段としての応用可能性・利用価値が高い。このような音波を観測し、特定の振幅を早期検出することができれば、津波など重大現象到来の警告を行うシステムの実現が可能になると考えられる。そのためMEMS気圧センサを用いた安価なインフラサウンド観測装置であっても、火山噴火などの自然災害に繋がる事象を対象として実際にインフラサウンドが観測できることを確認されている。またある程度の精度で音源位置の推定ができる等、遠隔の自然事象情報を取得できることがフィールド実験により確認されてきた。
しかし、これらの情報を利用するのは、必ずしも地球物理学や防災学の専門家ばかりとは限らない。むしろ一般の人がそれぞれの居住地域で実際に利用できてこそ役立つものとなる。そこで、これらの技術によって取得したデータを非専門家にも分かりやすい可視化された情報へデザインし、日常的にユーザーが自然状況をリアルタイムで知ることができる、自然事象情報GISウェブアプリケーションを開発し、地域防災・減災に役立てる試みを行う。
開発にあたっては、北海道情報大学 健康情報科学研究センターに登録がある北海道在住の方を対象として、一般的な地域住民の自然事象情報の利用状況や、災害や防災に関する意識、インフラサウンドへの興味関心度を分析する「自然事象情報の利用に関する意識調査」を行った。本調査では、970名分の有効回答から、自然事象のインフラサウンド計測情報に一般ニーズがあり、屋外活動時にスマホでの使用がより求められていることや、近年の異常気象に対する不安の意見が多く、観測デバイスの設置に関する興味関心が高いという意見が多いことがわかった。
計測データの可視化については、リアルタイムの計測データを自然事象情報として視覚的に認識できる表現手法として、GIS(地理情報システム)上に、周波音の振幅を抽出し、それを円の大きさと色を用いて強調する可視化ルールをデザインした。可視化されるデータは、通信の遅延が少ない非同期双方向データ通信を使用して、サーバーに集積させている各地点のリアルタイム計測情報とその振幅値を取得するシステムの構築を行い、データを取得している。また、開発した自然事象情報GISウェブアプリケーションでは、大気の乱れ(振動)が移動している様子を、視覚的な自然事象情報として観測することができた。このアプリケーションではリアルタイムで一般の人にも自然事象情報が認識でき、さらに観測データの取得条件の調整次第で、津波など、災害規模の自然事象の変化もとらえることが可能であることがわかった。今後はUXアンケートを行いさらなる改良を行う予定である。本発表では開発の一部を提示する。
謝辞:本調査はNICT委託研究22605「副題:地域防災のための多地点微小気圧変動計測パッケージの標準化と都市近郊・中山間部における市民協力型実証実験」の一環として実施されました。
しかし、これらの情報を利用するのは、必ずしも地球物理学や防災学の専門家ばかりとは限らない。むしろ一般の人がそれぞれの居住地域で実際に利用できてこそ役立つものとなる。そこで、これらの技術によって取得したデータを非専門家にも分かりやすい可視化された情報へデザインし、日常的にユーザーが自然状況をリアルタイムで知ることができる、自然事象情報GISウェブアプリケーションを開発し、地域防災・減災に役立てる試みを行う。
開発にあたっては、北海道情報大学 健康情報科学研究センターに登録がある北海道在住の方を対象として、一般的な地域住民の自然事象情報の利用状況や、災害や防災に関する意識、インフラサウンドへの興味関心度を分析する「自然事象情報の利用に関する意識調査」を行った。本調査では、970名分の有効回答から、自然事象のインフラサウンド計測情報に一般ニーズがあり、屋外活動時にスマホでの使用がより求められていることや、近年の異常気象に対する不安の意見が多く、観測デバイスの設置に関する興味関心が高いという意見が多いことがわかった。
計測データの可視化については、リアルタイムの計測データを自然事象情報として視覚的に認識できる表現手法として、GIS(地理情報システム)上に、周波音の振幅を抽出し、それを円の大きさと色を用いて強調する可視化ルールをデザインした。可視化されるデータは、通信の遅延が少ない非同期双方向データ通信を使用して、サーバーに集積させている各地点のリアルタイム計測情報とその振幅値を取得するシステムの構築を行い、データを取得している。また、開発した自然事象情報GISウェブアプリケーションでは、大気の乱れ(振動)が移動している様子を、視覚的な自然事象情報として観測することができた。このアプリケーションではリアルタイムで一般の人にも自然事象情報が認識でき、さらに観測データの取得条件の調整次第で、津波など、災害規模の自然事象の変化もとらえることが可能であることがわかった。今後はUXアンケートを行いさらなる改良を行う予定である。本発表では開発の一部を提示する。
謝辞:本調査はNICT委託研究22605「副題:地域防災のための多地点微小気圧変動計測パッケージの標準化と都市近郊・中山間部における市民協力型実証実験」の一環として実施されました。