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[MZZ41-04] 「人新世」をめぐるもうひとつの科学思想史:キリスト教年代学と近代層序学のあいだで
キーワード:人新世、地学思想史、ライエル、叡智圏、キリスト教年代学
2024年春のIUGSでの決定により「人新世」の科学的層序学的な規定は保留状態にある。私は、決定を受けた夏の釜山IGCでのINHIGEOセッションにおいて、ステノやライプニッツをめぐる、初期近代の地質学史的な観点から議論の整理を試みた。本発表では、時代名称のターミノロジーに見られるライエルの新生代層序のスタンダード確立をふり返ることから始め、ヴェルナツキイやティヤール=ド=シャルダンの「叡智圏」構想を含めた、人間の力の関与する自然史の時代区分について議論する。そこでは初期近代に顕著なキリスト教的普遍史の発想、すなわち聖書年代学と俗なる政治史と自然誌が混然一体化された地球史と地球論の性格をも対象とすることになろう。