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[MZZ43-05] 体系的な磁気分析の導入によるベトナムにおける考古学的課題解決の試み
キーワード:磁気分析、ベトナム、考古学、考古地磁気学、考古岩石磁気学、環境磁気学
ベトナムの考古学研究においては、放射性炭素年代推定法・熱ルミネッセンス年代推定法・胎土分析・花粉分析・自然地理学などの自然科学的手法が積極的に導入されてきた。このような自然科学的手法は、北部のホアビン文化、中部のサーフィン文化、南部のオケオ文化の実像解明といった、ベトナム考古学における重要課題の研究の進展に大きく貢献してきた。磁気分析もこのような自然科学的手法のひとつである。
ベトナムにおける考古遺跡や遺物を対象とした磁気分析は、古地磁気学的手法を基盤とする日本や欧米における実践とは異なり、岩石磁気学的手法、とりわけ環境磁気学の知見を基礎として発展してきたという特色がある。特に2000年代以降、ベトナム科学技術アカデミー地球物理学院の研究グループの主導によって実施された洞窟遺跡内堆積物に対する帯磁率測定の研究は、ホアビン文化期の古環境変動の解明に対して大きな貢献を果たしてきた(e.g. Luu Thi Phuong Lan et al., 2009; Nguyen Khac Su et al., 2018)。
発表者らは2022年より、遺跡堆積物に対する環境磁気学的分析という先行実践を継承しつつ、さらに考古地磁気学や考古岩石磁気学などの新たな磁気分析手法を体系的に導入し、ベトナムでの広範な考古学的課題解決に応用することを試みてきた。その中でも、(1)考古地磁気強度永年変化曲線を利用した考古資料の年代推定、(2)段階熱消磁や岩石磁気分析に基づく遺物の被熱履歴や使用方法の推定、(3)環境磁気学的分析に基づく遺跡周辺の地理環境変遷の推定などに関しては、未だ課題は山積しているものの一定の進捗が見られている。
本発表では、上記項目を中心とした、体系的な磁気分析の導入によるベトナムでの考古学的研究の現状について概観しつつ、今後の研究展開とその具体的課題について議論する。
ベトナムにおける考古遺跡や遺物を対象とした磁気分析は、古地磁気学的手法を基盤とする日本や欧米における実践とは異なり、岩石磁気学的手法、とりわけ環境磁気学の知見を基礎として発展してきたという特色がある。特に2000年代以降、ベトナム科学技術アカデミー地球物理学院の研究グループの主導によって実施された洞窟遺跡内堆積物に対する帯磁率測定の研究は、ホアビン文化期の古環境変動の解明に対して大きな貢献を果たしてきた(e.g. Luu Thi Phuong Lan et al., 2009; Nguyen Khac Su et al., 2018)。
発表者らは2022年より、遺跡堆積物に対する環境磁気学的分析という先行実践を継承しつつ、さらに考古地磁気学や考古岩石磁気学などの新たな磁気分析手法を体系的に導入し、ベトナムでの広範な考古学的課題解決に応用することを試みてきた。その中でも、(1)考古地磁気強度永年変化曲線を利用した考古資料の年代推定、(2)段階熱消磁や岩石磁気分析に基づく遺物の被熱履歴や使用方法の推定、(3)環境磁気学的分析に基づく遺跡周辺の地理環境変遷の推定などに関しては、未だ課題は山積しているものの一定の進捗が見られている。
本発表では、上記項目を中心とした、体系的な磁気分析の導入によるベトナムでの考古学的研究の現状について概観しつつ、今後の研究展開とその具体的課題について議論する。