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[MZZ44-01] サブミクロンスケールの岩石学的記載に基づく深海底マンガンクラストの形成・成長メカニズム解明
キーワード:マンガンクラスト、岩石記載学、走査型電子顕微鏡、生成機構、微細構造
海洋底には,鉄マンガン酸化物の沈澱物がクラストや団塊として濃集している。これらは将来の有用金属資源として,また長レンジの堆積物コアとして重要な堆積岩であることから,その形成・成長のメカニズム解明が重要,不可欠である。最近の我々の研究では,長期現場沈着実験による現世沈澱物の発見(Usui et al., 2022, Scientific Reports),遠距離(1000kmスケール)海域間のクラスト微細層序の対応(Hino & Usui, 2023) ,鉄マンガン酸化物への分子レベルの金属吸着特性(Kishiwabara et al., 2000),クラスト組成の海洋構造による水深規制 (Usui et al., 2017) などいくつかの重要な事実の発見と同時に,未解明の課題も浮き彫りとなってきた。
マンガンクラストや団塊が沈澱し成長するメカニズムやその物理的・化学的・生物学的環境の理解は進んでいない。その大きな理由は,構成物質の特徴付けが不十分であることにある。鉄マンガン酸化物は,低結晶性,準安定,多起源の性質があり,その実態は曖昧である。この研究では,サブミクロンサイズの各構成物質の組成・鉱物化学特性の解明を目指す。ここでは,光学顕微鏡スケールの形態観察や化学分析(研磨片や超薄片含む)に加えて,高解像度SEM/EDSを用いてクラストの表面や破断面を詳細に観察・分析し,現世沈澱物とも比較した。過去の現場吸着実験等によって,海洋水中での主要な存在形態は,直径1〜2μmの球菌状のvernaditeの塊(集合体)であり,それらの塊が,実はマンガンクラストの一般的な構成物でもあるらしいことを指摘する。具体的には,1)現場実験で観察された球菌状の鉄マンガン酸化物の塊は海水起源鉄マンガン酸化物の主要単位である,2)クラスト・団塊は酸化物の他に多起源のケイ酸塩粒子を多量に含み,複雑な構造をしめす,3)これらは沈澱の初期固定プロセスの過程で,分離,結晶化,再沈澱などの可能性もある。以上について進捗を報告する。
マンガンクラストや団塊が沈澱し成長するメカニズムやその物理的・化学的・生物学的環境の理解は進んでいない。その大きな理由は,構成物質の特徴付けが不十分であることにある。鉄マンガン酸化物は,低結晶性,準安定,多起源の性質があり,その実態は曖昧である。この研究では,サブミクロンサイズの各構成物質の組成・鉱物化学特性の解明を目指す。ここでは,光学顕微鏡スケールの形態観察や化学分析(研磨片や超薄片含む)に加えて,高解像度SEM/EDSを用いてクラストの表面や破断面を詳細に観察・分析し,現世沈澱物とも比較した。過去の現場吸着実験等によって,海洋水中での主要な存在形態は,直径1〜2μmの球菌状のvernaditeの塊(集合体)であり,それらの塊が,実はマンガンクラストの一般的な構成物でもあるらしいことを指摘する。具体的には,1)現場実験で観察された球菌状の鉄マンガン酸化物の塊は海水起源鉄マンガン酸化物の主要単位である,2)クラスト・団塊は酸化物の他に多起源のケイ酸塩粒子を多量に含み,複雑な構造をしめす,3)これらは沈澱の初期固定プロセスの過程で,分離,結晶化,再沈澱などの可能性もある。以上について進捗を報告する。