日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

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[O-02] 地球科学とアートの相互作用

2025年5月25日(日) 15:30 〜 17:00 展示場特設会場 (5) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:荒木 優希(金沢大学)、豊福 高志(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、長井 裕季子(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、石田 翔太(横浜市立大学)、座長:荒木 優希(金沢大学)、長井 裕季子(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)

15:48 〜 16:03

[O02-02] 事例紹介
Foraged Colors 色をつくる、ともに生きる

★招待講演

*吉田 勝信1稲葉 鮎子1 (1.吉勝制作所)

キーワード:ジオ、フィールドワーク(解釈行為)、採集、プロトタイピング、クリエイティビティ、表現行為を通じた学習

わたしたちについて
山形県の中央部にある大江町を拠点にし、採集・デザイン・超特殊印刷を主な領域として「素材調達」「作り方を考える」「プロトタイピング」「実装・製造」の四つを基本的な活動としている吉勝制作所。フィールドワークやプロトタイピングの手法を取り入れた制作物は、印刷物をはじめ、アートワーク、家具、ウェブ、ブランディングやコンセプトメイキング、ワークショッププログラムの開発など多岐にわたる。本セッションでは、吉勝制作所が取り組む採集物からインクをつくる開発研究プロジェクト「Foraged Colors」で実施した、アートプログラムや教育プログラムの事例を紹介する。
吉勝制作所 https://www.ysdktnb.com/
Foraged Colors https://foragedcolors.com/



プロジェクト「Foraged Colors」について
Foraged Colorsは、海や山から採集したもので「色」をつくり現代社会へ実装することをビジョンに掲げるプロジェクト。素材を見出す「民俗知」を出発点として採集物や食物などから「顔料やメディウム」をつくり、工芸的な技術を手掛かりに現代産業・量産技術へ繋ぐための技術開発や調査に取り組んでいる。* 特許:生物由来顔料(第7542886号)


これまでのあゆみ
2021:手描きで布や紙に固着できるメディウムの開発と、抽出した染料の顔料化。
2022:油性メディウムの開発、活版印刷での実装実験の実施。
2023:量産化と独自メディウムの研究開発、および市民参加型ワークショップの実施。展示会の開催。
2024:工業印刷の基本色(CMYK = 色を表す4成分:シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)になる物を探し顔料化を試作。
印刷会社と連携し、活版印刷をはじめ、精度の高いインクを必要とするオフセット印刷への実装実験実施し、印刷サービスとして開始にむけた試験に取り組んでいる。


事例紹介
事例1.
海でみつけた色
フィールド. 宮城県仙台市宮城野区(蒲生干潟・周辺海岸)
メンバー. 3歳〜70歳の仙台市民
成果物. 色の名前、顔料、インク、印刷物
発表の場. 印刷工業団地内のギャラリーなど
キーポイント. 震災後の海辺、調理実習室、図鑑による同定作業、名付け

事例2.
海底の灰色
フィールド. 駿河湾海底(水深約1350m、約980m)
発端. 海洋研究への関心層形成を促進するアウトリーチプログラムの開発への参加
JAMSTEC50 周年記念企画 新たな関心層の興味喚起を図る深海調査航海の体験(KR21-11)
主催 : 国立研究開発法人 海洋研究開発機構、連携協力 : 3710Lab
成果物. 顔料、クレヨン、インク、名刺、本など
発表の場. 国際海洋環境デザイン会議、ウェブサイトなど
キーポイント. 海洋研究の現場、落ちない汚れ

事例3.
calling coals / coal’s calling
フィールド. 山形県鶴岡市香頭ケ浜
メンバー. デザイナー、大工、編組作家、料理人(農家)
成果物. フィールドノート、石炭インク、ポスター、顔料、現代彫刻、釉薬、オブジェ
発表の場. 21_21 DESIGN SIGHT(東京都港区六本木にあるデザインミュージアム)など
キーポイント. 露頭と修験道、ものをつくることは世界の秘密を少しずつ解き明かすこと