日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-04] 「あなたは自然災害から生き残れますか?学校での学びで!」

2025年5月25日(日) 10:45 〜 12:15 展示場特設会場 (3) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:根本 泰雄(立命館大学理工学部)、久利 美和(文部科学省)、髙橋 裕(豊島岡女子学園)、山本 隆太(静岡大学地域創造教育センター)、座長:久利 美和(文部科学省)、髙橋 裕(豊島岡女子学園)、根本 泰雄(立命館大学理工学部)、山本 隆太(静岡大学地域創造教育センター)、林 信太郎

10:50 〜 11:05

[O04-01] 防災教育の新しいあたり前を創ろう!~希『望』を持って『最』高の行動を考える~

★招待講演

*亰 百合子1 (1.サレジアン国際学園世田谷中学高等学校)

キーワード:防災の誤解、行政の限界、希望ある防災教育

あなたは、「防災」という言葉を聞いて、どのような印象を持ちますか?こう問いかけると「怖い」「面倒くさい」「何をしていいか分からない」といったネガティブな反応が返ってくることが多くあります。しかし、「防災」と「災害」は別のことです。本来防災とは、私たち自身が未来に向けて主体的に行動するための手段であり、災害を乗り越えるための希望につながるものです。
たとえば、首都直下地震が発生した場合、東京都の想定死者数は約6,000人と言われています。この数字を見て、「どうせ助からない」と諦める人もいます。しかし、東京都の人口は約1,400万人。この数字からも、多くの人が適切な行動を取れば命を守ることが可能であることがわかります。一方で、世田谷区の例を見ると、92万人の住民に対して避難所は96か所しかありません。それにも関わらず、「地震が起きたら避難所に行けばいい」と思い込んでいる住民が少なくありません。このような“防災ミステリー”はなぜ起こるのでしょうか? 
現在、防災に関する多くの研究が行われ、情報が発信されていますが、それが人々の行動につながらないのはなぜでしょう。本校では、「希『望』を持って『最』高の行動を考えよう」という合言葉のもと、独自の防災教育に取り組んでいます。この教育の基盤となっているのは、専門家が考えた理論ではなく、生徒たちの日常のちょっとした発言や反応です。社会の「あたり前」は、教育によって創られるものです。皆さんの持つ「あたり前の感覚」をヒントに、これからの日本全体の防災意識をどのように作り上げていくべきか。一緒に考え、防災を未来への希望の行動にしていきましょう。