日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

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[O-08] キッチン地球科学:多様な到達点を生む実験

2025年5月25日(日) 09:00 〜 10:30 国際会議室 (IC) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、鈴木 絢子(東洋大学)、下川 倫子(奈良女子大学)、栗田 敬(東京工業大学 地球生命研究所)、座長:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、鈴木 絢子(東洋大学)、下川 倫子(奈良女子大学)、栗田 敬(東京工業大学 地球生命研究所)

10:00 〜 10:30

[O08-03] リーダー無しの協調行動 ~アリ社会の知恵を簡単な行動実験と数理モデルで紐解く

★招待講演

*西森 拓1 (1.明治大学先端数理科学インスティチュート)

キーワード:アリの行動、自己組織化、数理モデル、簡単な実験

アリのコロニー(巣を共有する集団)は、特定のリーダー無しの下、とても複雑な協調行動---分業制や時間交代制---を取りながら高い生産性を保ち、数千万年にわたって繁栄を謳歌してきました。私たちは、そのしくみに興味を持ち、行動実験や数理モデルの組み合わせにより研究を行ってきました。一例として、コロニー内の全てのアリにRFIDチップ(いわば、すごく小さいSUICA/ICOCAカード)を貼り付け、集団としての役割分担の移り変わりを長時間にわたって自動計測しつつあります。そこから分かってきたのは、従来広く信じられてきたコロニー内での分業発生機構の仮説(=各仕事に関してアリの個体間に勤勉度の序列がある)が正しくないかも知れないということです。地球科学の話題とは異なりますが、簡単な実験で複雑な自然現象---アリの組織づくり---の一端を見る試みを紹介できればと思います。