15:30 〜 16:00
[O09-04] 有珠山の麓で暮らしてきた人々の歴史をつむいでつなぐ
-洞爺湖有珠山ジオパークでのガイド活動-
★招待講演
キーワード:洞爺湖有珠山ジオパーク、火山、災害、アイヌ、縄文、遺跡
・活動のきっかけ
私は、洞爺湖有珠山ジオパークで、火山マイスターとして活動している。もともと旅が好きで、国内外を一人で廻ってきたが、その旅の中で「自然の美しさ」と「その地で営まれてきた人々の痕跡」にいつも心惹かれていた。結婚後、子供ができると、旅には出られなくなり、代わりに地元の魅力に目を向け始めた。私が住んでいる地域には、洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパークや世界遺産もあり、実は魅力のたくさんある地域だと知り、興味を持って学ぶようになった。そして「火山マイスター」の資格を取ったことにより、ガイド活動に関わるようになった。ガイド活動を通して、訪れる人々にただ美しい景色を見せるのではなく、その景色がどのように形作られてきたのか、そこで暮らしてきた人々がどんな歴史を持っているのかを伝えることで、もっと深い感動を感じてもらいたいと思った。今回は、火山との共生、自然と災害と人間のかかわりについて、ガイド活動側から話題提供をする。
・洞爺湖有珠山ジオパークと主なターゲット層
洞爺湖有珠山ジオパークは、約11万年前のカルデラ噴火で形成された洞爺湖と、約2万年前の噴火で誕生した有珠山を中心に広がる、火山活動によって生まれた美しい景色が広がる地域である。有珠山は現在も活動を続ける活火山であり、噴気を上げる山肌や火口は、地球の鼓動や息吹を私たちに感じさせる。また、麓には災害遺構が整備されており、噴火による被害を受けた建物や道路がそのまま残されていて、噴火の様子や災害の歴史を学ぶことができる。
ガイドをする主な対象は、修学旅行生から一般客まで幅広く、北海道内の子どもたちから、東南アジア、ヨーロッパからの訪問者まで幅広い。2024年は、春から秋にかけて5~60組ほどを担当した。
・ガイド内容
ガイド内容は、状況や対象に応じて都度構成を変えるものの、一昨年のジオパーク世界認定審査での構成はアイヌ語地名から、土地の成り立ちや有珠山の麓に住む人々の歴史を紹介した。
構成は次の通り。アイヌ語地名についての説明から始め、地域に残るアイヌ語地名を紹介、アイヌ語地名から知る土地の成り立ち、有珠山の麓の人々の歴史、近世の遺跡に残された災害の跡、そしてその災害と向き合いながらこの地で暮らしを続けてきた人々の歴史。アイヌの人々の災害を伝える口承伝承が現在の私たち火山マイスターの災害について伝える活動と重なることを伝えた。
このガイディングをするにあたって、先住民族アイヌから見たこの地域がどういった場所であったかをアイヌ語地名から考えた。近世の遺跡を取り上げることで、アイヌのコタンが噴火被害や津波の被害にあいながらも、その土地で暮らしを続けてきたことを伝えている。過去の人々の災害との共生を紐解き伝えることが、災害を知ることに結びつくと考えたからである。
・まとめ
ガイド活動を通して私が伝えたいことは、火山の麓に住むことは、危険と隣り合わせである一方、さまざまな恵みを享受することでもある。人々はその恵みを受けながら、この地で営みを続けてきた。しかし、この地に住むということは、火山と共生することを意味しており、その恵みがどこから来たのか、どのようなリスクが存在するのか、しっかりと知識を伝承し、災害に備えることが求められる。
私は、洞爺湖有珠山ジオパークで、火山マイスターとして活動している。もともと旅が好きで、国内外を一人で廻ってきたが、その旅の中で「自然の美しさ」と「その地で営まれてきた人々の痕跡」にいつも心惹かれていた。結婚後、子供ができると、旅には出られなくなり、代わりに地元の魅力に目を向け始めた。私が住んでいる地域には、洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパークや世界遺産もあり、実は魅力のたくさんある地域だと知り、興味を持って学ぶようになった。そして「火山マイスター」の資格を取ったことにより、ガイド活動に関わるようになった。ガイド活動を通して、訪れる人々にただ美しい景色を見せるのではなく、その景色がどのように形作られてきたのか、そこで暮らしてきた人々がどんな歴史を持っているのかを伝えることで、もっと深い感動を感じてもらいたいと思った。今回は、火山との共生、自然と災害と人間のかかわりについて、ガイド活動側から話題提供をする。
・洞爺湖有珠山ジオパークと主なターゲット層
洞爺湖有珠山ジオパークは、約11万年前のカルデラ噴火で形成された洞爺湖と、約2万年前の噴火で誕生した有珠山を中心に広がる、火山活動によって生まれた美しい景色が広がる地域である。有珠山は現在も活動を続ける活火山であり、噴気を上げる山肌や火口は、地球の鼓動や息吹を私たちに感じさせる。また、麓には災害遺構が整備されており、噴火による被害を受けた建物や道路がそのまま残されていて、噴火の様子や災害の歴史を学ぶことができる。
ガイドをする主な対象は、修学旅行生から一般客まで幅広く、北海道内の子どもたちから、東南アジア、ヨーロッパからの訪問者まで幅広い。2024年は、春から秋にかけて5~60組ほどを担当した。
・ガイド内容
ガイド内容は、状況や対象に応じて都度構成を変えるものの、一昨年のジオパーク世界認定審査での構成はアイヌ語地名から、土地の成り立ちや有珠山の麓に住む人々の歴史を紹介した。
構成は次の通り。アイヌ語地名についての説明から始め、地域に残るアイヌ語地名を紹介、アイヌ語地名から知る土地の成り立ち、有珠山の麓の人々の歴史、近世の遺跡に残された災害の跡、そしてその災害と向き合いながらこの地で暮らしを続けてきた人々の歴史。アイヌの人々の災害を伝える口承伝承が現在の私たち火山マイスターの災害について伝える活動と重なることを伝えた。
このガイディングをするにあたって、先住民族アイヌから見たこの地域がどういった場所であったかをアイヌ語地名から考えた。近世の遺跡を取り上げることで、アイヌのコタンが噴火被害や津波の被害にあいながらも、その土地で暮らしを続けてきたことを伝えている。過去の人々の災害との共生を紐解き伝えることが、災害を知ることに結びつくと考えたからである。
・まとめ
ガイド活動を通して私が伝えたいことは、火山の麓に住むことは、危険と隣り合わせである一方、さまざまな恵みを享受することでもある。人々はその恵みを受けながら、この地で営みを続けてきた。しかし、この地に住むということは、火山と共生することを意味しており、その恵みがどこから来たのか、どのようなリスクが存在するのか、しっかりと知識を伝承し、災害に備えることが求められる。