13:45 〜 15:15
[O11-P09] デジタルカメラを用いた流星群の分光観測
キーワード:流星群、炎色反応、回折格子
1.背景と目的
この研究は、流星をデジタル一眼レフカメラで撮影した際に、流星の色が途中で変化していることに気づいたことから始まった。目的は、地上からの分光観測による流星発光に関する元素の特定と、流星群ごとに含まれる元素の特徴を明らかにすることの2点である。
2.手法
観測方法としては、ブレーズド回折格子を用いて自作した分光器を一眼レフカメラに取り付け、流星群の活動時に流星がカメラの画角に対して縦に映るように撮影を行う。
画像の解析方法としては、あらかじめ波長がわかっている元素の光を、撮影できた分光画像上の流星と同じ位置に入射させて撮影し、回折格子のスケールを求める。そして、画像解析ソフトを用いて画像の輝線の間隔から各輝線の波長を求める。最後に発光に由来する元素を推測する。
3.結果
2024年にペルセウス流星群とふたご座流星群の撮影を行ったが、分光画像を得ることができなかった。
2016年から現在までに約70万枚撮影し、合計66枚の分光画像を得ることができた。特に、ふたご座流星群において最も多くの流星を撮影することができた。2017年と2021年に撮影したふたご座流星群においてMgよりもNaが少ない傾向が見られた。
4.考察
結果からふたご座流星群においてMgよりもNaが少ない傾向が見られた。これには、ふたご群の母天体であるファエトンの公転周期、近日点距離がともに他の群に比べて圧倒的に短く、ふたご群の流星物質が生成された時期は、他の流星群の流星物質が生成された時期よりも時間が経過しているということが考えられ、揮発性の高いna1が失われたことが原因であると予想することができる。先行研究でもふたご群においてna1の著しい欠乏が指摘されていたが、私たちが行った地上観測からは2017年、2021年において先行研究ほどの欠乏は見られなかった。
5.課題と展望
今後の課題は各流星群の母天体の公転周期と近日点距離から考察をすることと、ふたご群以外の群の構成元素の傾向を明かすために撮影方法を改善し、分光画像の撮影枚数をより増やすことの2点である。
展望としては今まで撮影できた分光画像を、光の強度に着目して解析作業をし直し、流星群の傾向を明らかにすること、文献を用いて母天体が流星物質を生成した時期の考察を行うこと、各群毎の発光元素の傾向を求めるために今後も継続して撮影、観測をすることの3点である。
参考文献
1国立天文台(2014) : 「理科年表平成27年」丸善出版
2 国立天文台(NAOJ):主な流星群/ https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html#perseids
3 A 2004 Geminid meteor spectrum in the visible-urtraviolet region Extreme Na depletion? (T.Kasuga, J.Watanabe, andN.Ebizuka)A&A より
この研究は、流星をデジタル一眼レフカメラで撮影した際に、流星の色が途中で変化していることに気づいたことから始まった。目的は、地上からの分光観測による流星発光に関する元素の特定と、流星群ごとに含まれる元素の特徴を明らかにすることの2点である。
2.手法
観測方法としては、ブレーズド回折格子を用いて自作した分光器を一眼レフカメラに取り付け、流星群の活動時に流星がカメラの画角に対して縦に映るように撮影を行う。
画像の解析方法としては、あらかじめ波長がわかっている元素の光を、撮影できた分光画像上の流星と同じ位置に入射させて撮影し、回折格子のスケールを求める。そして、画像解析ソフトを用いて画像の輝線の間隔から各輝線の波長を求める。最後に発光に由来する元素を推測する。
3.結果
2024年にペルセウス流星群とふたご座流星群の撮影を行ったが、分光画像を得ることができなかった。
2016年から現在までに約70万枚撮影し、合計66枚の分光画像を得ることができた。特に、ふたご座流星群において最も多くの流星を撮影することができた。2017年と2021年に撮影したふたご座流星群においてMgよりもNaが少ない傾向が見られた。
4.考察
結果からふたご座流星群においてMgよりもNaが少ない傾向が見られた。これには、ふたご群の母天体であるファエトンの公転周期、近日点距離がともに他の群に比べて圧倒的に短く、ふたご群の流星物質が生成された時期は、他の流星群の流星物質が生成された時期よりも時間が経過しているということが考えられ、揮発性の高いna1が失われたことが原因であると予想することができる。先行研究でもふたご群においてna1の著しい欠乏が指摘されていたが、私たちが行った地上観測からは2017年、2021年において先行研究ほどの欠乏は見られなかった。
5.課題と展望
今後の課題は各流星群の母天体の公転周期と近日点距離から考察をすることと、ふたご群以外の群の構成元素の傾向を明かすために撮影方法を改善し、分光画像の撮影枚数をより増やすことの2点である。
展望としては今まで撮影できた分光画像を、光の強度に着目して解析作業をし直し、流星群の傾向を明らかにすること、文献を用いて母天体が流星物質を生成した時期の考察を行うこと、各群毎の発光元素の傾向を求めるために今後も継続して撮影、観測をすることの3点である。
参考文献
1国立天文台(2014) : 「理科年表平成27年」丸善出版
2 国立天文台(NAOJ):主な流星群/ https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html#perseids
3 A 2004 Geminid meteor spectrum in the visible-urtraviolet region Extreme Na depletion? (T.Kasuga, J.Watanabe, andN.Ebizuka)A&A より
