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[O11-P39] 三浦海岸・北下浦海岸の砂の発生源
キーワード:三浦・北下浦海岸、海岸侵食、粒径分析、沿岸漂砂、浚渫
1.動機
近年では全国の海岸で海岸侵食が問題となっている。本研究では海岸侵食が進行している北下浦海岸と対照的に砂が堆積している三浦海岸とを研究対象とし、北下浦漁港と三浦海岸の砂浜の変化を理解し、砂の堆積と侵食の違いを明らかにすることを目的とした。特に、人工構造物の建設や土砂供給源の変化、地点ごとの特徴ある砂粒が砂浜の安定に与える影響を考察した。
2.実験方法
本研究は、北下浦海岸と三浦海岸の砂浜の変化を理解するために、2023年9月17日と12月9日に現地調査と各地点から砂のサンプル採取を行った。これにより、現地の状況と採取した砂のサンプルの化学的および物理的な特徴を見出した。具体的には、砂の成分や粒径、色の違いを調査し、それぞれの特徴を明らかにした。砂粒の色の分類には双眼実体顕微鏡を使用し、無色と有色に分けて観察した。また、偏光顕微鏡を用いて砂の薄片を観察し、造岩鉱物の量を特定した。さらに、砂を850μm、250μm、75μmのメッシュでふるい分けし、細砂、中砂、粗砂に分類した。これらの実験結果だけでなく汀線変化や沿岸漂砂の動きも分析し、人工構造物(漁港や防波堤など)が砂の流れにどのような影響を与えているかを考察した。
3.結果
実験1:砂粒の色による分類: 砂粒を無色と有色に分類し、場所ごとの色の違いを確認した(図-1)。
実験2:偏光顕微鏡観察: 偏光顕微鏡を用いて砂の鉱物成分を特定し、特に磁鉄鉱とかんらん石の含有量を中心に分析した(図-2)。
実験3:ふるい分け: ふるい分けを行い、粒径を分析した(表-1)。
4.考察
三浦海岸と北下浦海岸の砂の発生源を北、中央、南の三つのエリアに分類し、それぞれの特徴と侵食の原因を考察した。北側のエリアは磁鉄鉱を多く含み、土砂供給源である川や岬がコンクリートで覆われたため侵食が進行した。中央のエリアは漁港の防波堤や突堤による影響で最大約40mの汀線後退が見られたことから構造物が沿岸漂砂を遮り、侵食が発生したと考えた。南側のエリアである三浦海岸では1997年までに汀線が最大約40m前進し、その後は安定している。そのことから、沿岸漂砂や川の流入は考えにくく、砂の発生源は人為的に運ばれたものであると考察した。
参考文献
・横須賀市 2006 北下浦漁港海岸等侵食対策基本計画
・宇多高明,吉岡敦,佐々木常光,藤谷匡哲,大谷靖郎,三波俊郎,伊達文美 2021 金田湾に面した北下浦漁港~三浦海岸の海浜変化~ 土木学会論文集B3(海洋開発),vol.77,No.2,p1817-1822
・岩瀬光平,小林昭男,宇多高明,石川仁憲,野志保仁,清水達也 2008 人為的要因による北下浦海岸の侵食と三浦海岸の堆積 海洋開発論文集,第24巻,p1333-1338
近年では全国の海岸で海岸侵食が問題となっている。本研究では海岸侵食が進行している北下浦海岸と対照的に砂が堆積している三浦海岸とを研究対象とし、北下浦漁港と三浦海岸の砂浜の変化を理解し、砂の堆積と侵食の違いを明らかにすることを目的とした。特に、人工構造物の建設や土砂供給源の変化、地点ごとの特徴ある砂粒が砂浜の安定に与える影響を考察した。
2.実験方法
本研究は、北下浦海岸と三浦海岸の砂浜の変化を理解するために、2023年9月17日と12月9日に現地調査と各地点から砂のサンプル採取を行った。これにより、現地の状況と採取した砂のサンプルの化学的および物理的な特徴を見出した。具体的には、砂の成分や粒径、色の違いを調査し、それぞれの特徴を明らかにした。砂粒の色の分類には双眼実体顕微鏡を使用し、無色と有色に分けて観察した。また、偏光顕微鏡を用いて砂の薄片を観察し、造岩鉱物の量を特定した。さらに、砂を850μm、250μm、75μmのメッシュでふるい分けし、細砂、中砂、粗砂に分類した。これらの実験結果だけでなく汀線変化や沿岸漂砂の動きも分析し、人工構造物(漁港や防波堤など)が砂の流れにどのような影響を与えているかを考察した。
3.結果
実験1:砂粒の色による分類: 砂粒を無色と有色に分類し、場所ごとの色の違いを確認した(図-1)。
実験2:偏光顕微鏡観察: 偏光顕微鏡を用いて砂の鉱物成分を特定し、特に磁鉄鉱とかんらん石の含有量を中心に分析した(図-2)。
実験3:ふるい分け: ふるい分けを行い、粒径を分析した(表-1)。
4.考察
三浦海岸と北下浦海岸の砂の発生源を北、中央、南の三つのエリアに分類し、それぞれの特徴と侵食の原因を考察した。北側のエリアは磁鉄鉱を多く含み、土砂供給源である川や岬がコンクリートで覆われたため侵食が進行した。中央のエリアは漁港の防波堤や突堤による影響で最大約40mの汀線後退が見られたことから構造物が沿岸漂砂を遮り、侵食が発生したと考えた。南側のエリアである三浦海岸では1997年までに汀線が最大約40m前進し、その後は安定している。そのことから、沿岸漂砂や川の流入は考えにくく、砂の発生源は人為的に運ばれたものであると考察した。
参考文献
・横須賀市 2006 北下浦漁港海岸等侵食対策基本計画
・宇多高明,吉岡敦,佐々木常光,藤谷匡哲,大谷靖郎,三波俊郎,伊達文美 2021 金田湾に面した北下浦漁港~三浦海岸の海浜変化~ 土木学会論文集B3(海洋開発),vol.77,No.2,p1817-1822
・岩瀬光平,小林昭男,宇多高明,石川仁憲,野志保仁,清水達也 2008 人為的要因による北下浦海岸の侵食と三浦海岸の堆積 海洋開発論文集,第24巻,p1333-1338
