13:45 〜 15:15
[O11-P43] 海面波動実験装置の構築によるリップルマーク形成のその場観察
キーワード:リップルマーク、堆積環境、波動力学
【はじめに】海底堆積地形と波動
砂浜海岸では、よく波打ち際にリップルマーク(漣痕)が見られる。
また、日々の波は強さや周期も異なり、そこでできるリップルマークも日々違うことを観察できる。それにより、リップルマークの成因としての波とそこでできるリップルマークの関係を観察して傾向を知ることは、これまでの地質時代の環境の結果できた地層の中の堆積構造から当時の海岸の環境を予測する事に役立つ。
【方法1:機構の開発】
モーター駆動を使用した震動発生構造と簡素な木材を用いて、振動子が水面をたたくことによる波動実験装置を制作した。このモーターが回転運動を伝えるメカニズムは、玩具としての乾電池式バギーのものを使用した。波を起こす装置は、世界各国の流れるプールや人工サーフィン場、また津波などの構造被害を調べる施設などに見られるが、リップルマークをつくる周期の短く吹送流によって起こる波は、短周期で線状に水面をたたいて水面を平行に移動する波を作ることができれば良いので、逆T字形の振動子を一定の間隔で落としては持ち上げる機構であれば良いと考えた。
そこで丸材・平材・角材からなる振動子にモーター駆動のゴムタイヤで動力をつなぎ、回転力を振動に変えて水面を周期的にたたくことで、電圧制御による振動子の周波数が変えられるものである。丸材の回転子に電子工作で用いられるベーク版をはめ込み、これで1枚羽・2枚羽・4枚羽のものをつくり、秒速2回転程度であればこの羽によって2Hz/4Hz/8Hz…など調節でき、この回転子の羽根に支持されては重力落下される振動子を、紙ひもでゆるやかに吊せば、無理のない振動をおこし続けることができる。
【方法2:リップルマークの生成場】
リップルマークは比較的浅い海底から波打ち際で生じる。そのため、水深は十分浅く、振動波の波長もせいぜい数cmでよい。そのため、幅30cmのレターケースに水深を3cmほどにして、逆T字形の振動子もそれに合わせて長さ30cm×幅1.5cmの角材で制作した。水底の砂も、ふるいで500µm/250µmと均質な砂質となるようそろえた。
【結果】
波動実験装置の作動によって水面の波長の違いによって様々な水底の地形が実現できた。水深を30mmとし、3Vの出力と振動回転子のフィンを2枚羽・4枚羽にすることで水面をたたく振動数を4Hz・8Hzとし、これにより地層に残されるリップルマークは水面をたたく周波数に比例して波数が増えることが観察できた。特に4Hzの波長8cmほどの波では、長さ20cmにわたって4~5の波の山をもつ明確なリップルマークが形成された。さらに周波数を上げ8Hzの4cm程の波でもリップルマークをつくるような水底の砂の回転・振動はみられたが、横方向の雑振動によってかき消されたり、送り出されて戻ってきた水の逆流に巻き込まれて一定のリップルマークとして残りにくい傾向が強かった。
現在、波数と形成されたリップルマークの定量比較、また砂質の考察も行っており、当日議論させていただきたい。
【課題】
振動子と回転子の動力の伝達が時折不安定になるため、振動子の動力を受け取る羽のマチの細かな調整がさらに必要である。また、振動数を上げたときに波数が多いリップルマークを作るために、より細かい粒度の砂泥を用いる必要もある。
【適用】
波動のその場観察によってどのような海底の古環境だったのか、その場観察をもとに考察した。地層の中に見られるリップルマークが4~8㎝程度であれば、ほぼその波長と同じ波が繰り返されて形成されたと考えられる。そして、その場合の水深も、波長と同じかその2倍を超えないレベルであったと推察できる。この他の条件については当日議論したい。
砂浜海岸では、よく波打ち際にリップルマーク(漣痕)が見られる。
また、日々の波は強さや周期も異なり、そこでできるリップルマークも日々違うことを観察できる。それにより、リップルマークの成因としての波とそこでできるリップルマークの関係を観察して傾向を知ることは、これまでの地質時代の環境の結果できた地層の中の堆積構造から当時の海岸の環境を予測する事に役立つ。
【方法1:機構の開発】
モーター駆動を使用した震動発生構造と簡素な木材を用いて、振動子が水面をたたくことによる波動実験装置を制作した。このモーターが回転運動を伝えるメカニズムは、玩具としての乾電池式バギーのものを使用した。波を起こす装置は、世界各国の流れるプールや人工サーフィン場、また津波などの構造被害を調べる施設などに見られるが、リップルマークをつくる周期の短く吹送流によって起こる波は、短周期で線状に水面をたたいて水面を平行に移動する波を作ることができれば良いので、逆T字形の振動子を一定の間隔で落としては持ち上げる機構であれば良いと考えた。
そこで丸材・平材・角材からなる振動子にモーター駆動のゴムタイヤで動力をつなぎ、回転力を振動に変えて水面を周期的にたたくことで、電圧制御による振動子の周波数が変えられるものである。丸材の回転子に電子工作で用いられるベーク版をはめ込み、これで1枚羽・2枚羽・4枚羽のものをつくり、秒速2回転程度であればこの羽によって2Hz/4Hz/8Hz…など調節でき、この回転子の羽根に支持されては重力落下される振動子を、紙ひもでゆるやかに吊せば、無理のない振動をおこし続けることができる。
【方法2:リップルマークの生成場】
リップルマークは比較的浅い海底から波打ち際で生じる。そのため、水深は十分浅く、振動波の波長もせいぜい数cmでよい。そのため、幅30cmのレターケースに水深を3cmほどにして、逆T字形の振動子もそれに合わせて長さ30cm×幅1.5cmの角材で制作した。水底の砂も、ふるいで500µm/250µmと均質な砂質となるようそろえた。
【結果】
波動実験装置の作動によって水面の波長の違いによって様々な水底の地形が実現できた。水深を30mmとし、3Vの出力と振動回転子のフィンを2枚羽・4枚羽にすることで水面をたたく振動数を4Hz・8Hzとし、これにより地層に残されるリップルマークは水面をたたく周波数に比例して波数が増えることが観察できた。特に4Hzの波長8cmほどの波では、長さ20cmにわたって4~5の波の山をもつ明確なリップルマークが形成された。さらに周波数を上げ8Hzの4cm程の波でもリップルマークをつくるような水底の砂の回転・振動はみられたが、横方向の雑振動によってかき消されたり、送り出されて戻ってきた水の逆流に巻き込まれて一定のリップルマークとして残りにくい傾向が強かった。
現在、波数と形成されたリップルマークの定量比較、また砂質の考察も行っており、当日議論させていただきたい。
【課題】
振動子と回転子の動力の伝達が時折不安定になるため、振動子の動力を受け取る羽のマチの細かな調整がさらに必要である。また、振動数を上げたときに波数が多いリップルマークを作るために、より細かい粒度の砂泥を用いる必要もある。
【適用】
波動のその場観察によってどのような海底の古環境だったのか、その場観察をもとに考察した。地層の中に見られるリップルマークが4~8㎝程度であれば、ほぼその波長と同じ波が繰り返されて形成されたと考えられる。そして、その場合の水深も、波長と同じかその2倍を超えないレベルであったと推察できる。この他の条件については当日議論したい。
