09:15 〜 09:30
[PEM13-02] 内部磁気圏における低エネルギー(<300 eV)O+プラズマの空間分布・ピッチ角分布
キーワード:低エネルギーO+イオン、Warm plasma cloak、Oxygen torus、Field-aligned low-energy O+ (FALEO)
磁気圏において、背景プラズマのイオン組成は、太陽風-磁気圏結合、磁力線繋ぎ変え、ケルビン-ヘルムホルツ不安定性、電磁イオンサイクロトロン波動、電磁流体波動など、その場で生じる様々な電磁気的現象の性質を大きく変化させるため、非常に重要なパラメターである。特にO+イオンはH+に比べて16倍の質量を持ち、背景プラズマの質量密度に大きな影響を与えるため、その低エネルギーフラックスがいつ、どこで、どのように変化するかを調べる必要がある。近年の研究によれば、真夜中から朝側・正午にかけて、L>6の磁気圏には、Warm plasma cloakと呼ばれる比較的低エネルギー(10 eV–数keV)のイオンが存在している[Chappell, 2008; Lee and Angelopoulos, 2014]。また、真夜中から朝側・午前側のL=3–5あたりには、Oxygen torusと呼ばれる、さらに低エネルギー(<数10 eV)で主にO+からなるプラズマが局在化していることも分かってきた[Nosé et al., 2018, 2020]。しかし、これまで、Warm plasma cloak、Oxygen torusは、別々に研究されてきたため、お互いの関係はよくわかっていない。
そこで、この研究では、2017年4月から2023年6月の約6.3年間にわたって蓄積されたあらせ衛星のデータを用いて、低エネルギーO+イオンが内部磁気圏のどこで観測されやすいかを調査した。あらせ衛星搭載のLEP-iが観測した50–300 eVのO+イオンフラックスについて統計解析を行った結果、(1) O+イオンフラックスのピークはプラズマ圏のすぐ近くでよく観測される、(2) O+フラックスの平均値は、21–12 MLT, L=3–5で大きな値を持つ、(3) 磁気擾乱度が大きくなるにしたがって、O+フラックスの値は全体的に大きくなるが、L=6における値は変わらない、(4) O+フラックスのピッチ角分布は、磁力線方向に偏ったcigar-typeである、ことが分かった。こうした低エネルギーO+プラズマの統計観測結果は、サブストーム時に電離圏から内部磁気圏へ流出し、磁力線に沿って動く低エネルギーO+イオン(Field-aligned low-energy O+ ion, FALEO)の時間発展から予想される結果とよく一致しており、300 eV以下の低エネルギーO+プラズマの供給源がFALEOであることを示唆している。
そこで、この研究では、2017年4月から2023年6月の約6.3年間にわたって蓄積されたあらせ衛星のデータを用いて、低エネルギーO+イオンが内部磁気圏のどこで観測されやすいかを調査した。あらせ衛星搭載のLEP-iが観測した50–300 eVのO+イオンフラックスについて統計解析を行った結果、(1) O+イオンフラックスのピークはプラズマ圏のすぐ近くでよく観測される、(2) O+フラックスの平均値は、21–12 MLT, L=3–5で大きな値を持つ、(3) 磁気擾乱度が大きくなるにしたがって、O+フラックスの値は全体的に大きくなるが、L=6における値は変わらない、(4) O+フラックスのピッチ角分布は、磁力線方向に偏ったcigar-typeである、ことが分かった。こうした低エネルギーO+プラズマの統計観測結果は、サブストーム時に電離圏から内部磁気圏へ流出し、磁力線に沿って動く低エネルギーO+イオン(Field-aligned low-energy O+ ion, FALEO)の時間発展から予想される結果とよく一致しており、300 eV以下の低エネルギーO+プラズマの供給源がFALEOであることを示唆している。
