13:45 〜 14:00
[PPS06-16] 初期太陽系における短寿命放射性核種の起源に関する統一的説明
キーワード:太陽系形成、原始惑星系円盤、超新星爆発、元素合成
我々の住む、地球のような惑星(海の少ない岩石型惑星)の普遍性は、天文学の大問題のひとつである。この問いに対して、初期太陽系の隕石に見つかった短寿命放射性同位体(半減期< 5Myr:以下、放射性同位体)が、「いつ・どのように太陽系へ供給されたのか」を説明できれば、太陽系の誕生環境に迫ることができるだろう。隕石分析から「太陽系形成タイムスケールよりも十分に短い寿命の放射性同位体(10Be, 26Al, 60Fe, etc…) が、放射性壊変されていない姿で存在した」ことが知られてる。この事実は、太陽系の形成過程の途中段階で、超新星爆発でのみ核合成される同位体(60Fe)と、加速粒子での非熱的核合成でのみ生成される同位体(10Be)の両方が、新しく注入/生成されたことを示唆している。しかしこれらを統一的に説明できるシナリオを未だ存在しない。本講演では、従来説明が困難であった放射性同位体の存在量をすべて再現する新しい理論モデルを提案する。同位体の一部が超新星から原始太陽系円盤に注入されると同時に、超新星衝撃波の内部に閉じ込められた加速宇宙線(∼100MeV)によって非熱的な同位体合成がおこるシナリオである。さらに太陽系が星団で誕生したとすると、どのような誕生星団であっても、太陽系は本シナリオを経験することも明らかにした。これは、我々の初期太陽系のような放射性同位体組成比が、この宇宙で普遍的なものであることを示唆している。