16:15 〜 16:30
[PPS06-24] 円盤ギャップ内の巨大惑星が立てる密度波の線形計算
キーワード:惑星形成、原始惑星系円盤、惑星-円盤相互作用
惑星が原始惑星系円盤に立てる「密度波」は、惑星移動や円盤ギャップ形成、加熱などをもたらし、惑星形成やガス円盤進化に大きな影響を与えることが知られている。この密度波励起の理解は多数の線形計算によって深められてきた(e.g., Goldreich & Tremaine 1979)。しかし、従来の線形計算は平坦な面密度分布をもつガス円盤に対してのみ行われていた。巨大惑星がつくる急峻な面密度ギャップがある場合の密度波の励起は数値流体計算でのみ調べられ、平坦面密度分布の場合とどのような差異が生じるかは明らかでない。ギャップによって面密度が低下し、惑星が密度波を通じ与えるトルクは単純に比例して減少すると従来考えられている。本研究では、ギャップをもつ巨大惑星による密度波励起を理解するため、円盤ギャップの面密度分布を非摂動状態として、密度波励起の線形計算を行った。
まず面密度ギャップがある場合の密度波を記述する摂動方程式を導出した。円盤ギャップの面密度勾配により,非摂動状態のガス円盤回転則が変化する。このためepicycle振動数は大幅に変化し同時にLindblad共鳴による密度波の励起位置も変わる。この円盤回転則の変化の影響を考慮した密度波の摂動方程式を用いて線形計算を行った。
面密度のギャップ構造として、まずtanh(x)を組み合わせた簡単な面密度分布を採用した。仮想的に急峻なガス面密度勾配でRayleigh不安定である回転則をもつ場合も調べた。その結果、Rayleigh安定なギャップであれば平坦面密度分布の場合と同様な形状の密度波がつくられたが、Rayleigh不安定であるギャップでは全く異なる形状をもつ密度波が励起されることが分かった(figure 1)。
次に,Kanagawa et al.(2017)の1次元ギャップモデルによる現実的な面密度分布を採用して線形計算を行った。ここでは励起された密度波の角運動量流束を2次元数値流体計算(Kanagawa et al.2016)の結果と定量的に比較した。1木星質量と1/2木星質量の2つの場合について線形計算を行ったところ、それらはどちらも数値流体計算の結果を精度よく再現した(figure 2)。一方,ギャップで面密度が下がる効果だけを考慮した従来の密度波の角運動量流束の見積りは、惑星質量が大きくなるほど流体計算結果とずれがみられる。本研究の線形計算では、ギャップにおける回転則の効果も考慮しており、これにより密度波による角運動量流束の精度の高い再現が可能になったと考えられる。
まず面密度ギャップがある場合の密度波を記述する摂動方程式を導出した。円盤ギャップの面密度勾配により,非摂動状態のガス円盤回転則が変化する。このためepicycle振動数は大幅に変化し同時にLindblad共鳴による密度波の励起位置も変わる。この円盤回転則の変化の影響を考慮した密度波の摂動方程式を用いて線形計算を行った。
面密度のギャップ構造として、まずtanh(x)を組み合わせた簡単な面密度分布を採用した。仮想的に急峻なガス面密度勾配でRayleigh不安定である回転則をもつ場合も調べた。その結果、Rayleigh安定なギャップであれば平坦面密度分布の場合と同様な形状の密度波がつくられたが、Rayleigh不安定であるギャップでは全く異なる形状をもつ密度波が励起されることが分かった(figure 1)。
次に,Kanagawa et al.(2017)の1次元ギャップモデルによる現実的な面密度分布を採用して線形計算を行った。ここでは励起された密度波の角運動量流束を2次元数値流体計算(Kanagawa et al.2016)の結果と定量的に比較した。1木星質量と1/2木星質量の2つの場合について線形計算を行ったところ、それらはどちらも数値流体計算の結果を精度よく再現した(figure 2)。一方,ギャップで面密度が下がる効果だけを考慮した従来の密度波の角運動量流束の見積りは、惑星質量が大きくなるほど流体計算結果とずれがみられる。本研究の線形計算では、ギャップにおける回転則の効果も考慮しており、これにより密度波による角運動量流束の精度の高い再現が可能になったと考えられる。