09:00 〜 09:15
[PPS08-01] 月着陸機SLIM搭載マルチバンド分光カメラ(MBC)が観測した岩石の特徴
キーワード:月探査、月着陸、近赤外線分光
小型月着陸実証機SLIMは2023年9月7日に打ち上げられ、2024年1月20日にテオフィルスクレータのリムの南西の外側にあるSHIOLIクレータの近傍(13.3⁰S, 25.2⁰E)の月面に世界初のピンポイント着陸に成功した。我々はSLIMに搭載されたマルチバンド分光カメラ(MBC)にて着陸場所周辺の岩石を観測し、その起源を推定した。
MBC は、岩石種を同定するために高い空間解像度(10 m で 1.1 mm/ピクセル)を持ち、鉱物種を同定したり、カンラン石のMg/Fe比を推定したりするための10バンドのバンドパスフィルター(750、920、950、970、1000、1050、1100、1250、1550、1650 (nm)) を備えている。また、鏡を動かすことで視野の方位角と仰角を変更することが可能である。
MBCでは周辺の岩石からサイズの大きなもの10個を選んで10バンド分光観測を行った。得られた10バンド分の撮像画像から反射率画像を生成し、宇宙風化の影響を低減するために750nmと1550nmの反射率を結ぶ直線(コンティナム)の反射率で割り算した後、950nmの吸収、1050nmの吸収、1250nmの吸収を画素の赤の強度、緑の強度、青の強度に割り当てたRGBコンポジット画像を生成した。また、コンティナム除去後の反射率をスプラインフィットし、800nmから1400nmの範囲で反射率がもっとも低くなる波長、すなわち吸収ピークの波長を画素ごとに計算した吸収ピーク画像も生成した。
これら二つの画像から、また、高Ca輝石かカンラン石か判断が難しい画素に関しては、2μmの吸収ピークに向かう反射率の低下特徴の有無を反射率スペクトルで確認し、各岩石の構成鉱物や岩石組織を判別した。
その結果、角礫化による影響を受けたものも見つかったが、その母岩は、おおよそ、斜長岩、ノーライト、レールゾライト、カンラン岩らしき特徴をもったものに大別されることがわかった。これらの岩石メンバーはマントルオーバーターンの後の地殻表層から地下300km前後程度までに分布していると考えられる岩石メンバーと整合しており、この地域のある深度までの岩石バリエーションを反映したものであると考えられる。
MBC は、岩石種を同定するために高い空間解像度(10 m で 1.1 mm/ピクセル)を持ち、鉱物種を同定したり、カンラン石のMg/Fe比を推定したりするための10バンドのバンドパスフィルター(750、920、950、970、1000、1050、1100、1250、1550、1650 (nm)) を備えている。また、鏡を動かすことで視野の方位角と仰角を変更することが可能である。
MBCでは周辺の岩石からサイズの大きなもの10個を選んで10バンド分光観測を行った。得られた10バンド分の撮像画像から反射率画像を生成し、宇宙風化の影響を低減するために750nmと1550nmの反射率を結ぶ直線(コンティナム)の反射率で割り算した後、950nmの吸収、1050nmの吸収、1250nmの吸収を画素の赤の強度、緑の強度、青の強度に割り当てたRGBコンポジット画像を生成した。また、コンティナム除去後の反射率をスプラインフィットし、800nmから1400nmの範囲で反射率がもっとも低くなる波長、すなわち吸収ピークの波長を画素ごとに計算した吸収ピーク画像も生成した。
これら二つの画像から、また、高Ca輝石かカンラン石か判断が難しい画素に関しては、2μmの吸収ピークに向かう反射率の低下特徴の有無を反射率スペクトルで確認し、各岩石の構成鉱物や岩石組織を判別した。
その結果、角礫化による影響を受けたものも見つかったが、その母岩は、おおよそ、斜長岩、ノーライト、レールゾライト、カンラン岩らしき特徴をもったものに大別されることがわかった。これらの岩石メンバーはマントルオーバーターンの後の地殻表層から地下300km前後程度までに分布していると考えられる岩石メンバーと整合しており、この地域のある深度までの岩石バリエーションを反映したものであると考えられる。