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[SCG45-P21] 日向灘域における浅部超低周波地震活動の潮汐応答性

キーワード:南海沈み込み帯、日向灘、スロー地震、超低周波地震、地球潮汐
南海トラフ沈み込み帯で発生する深部低周波微動や琉球海溝沈み込み帯で発生する浅部超低周波地震(SVLFE)の解析から,潮汐に対して高い応答性を示す震源域の存在が示されている(Ide 2010; 2012, Nakamura & Kakazu 2017) 。このようなスロー地震の潮汐応答性は沈み込むプレート境界の遷移域の状態を反映していると考えられ, その時空間的特徴を調べることは重要である。本研究では日向灘域で発生するSVLFEの震央を相関法により決定し,活動の潮汐応答性を調べた。
使用したデータは2010年1月1日から2024年8月31日の紀伊半島・中四国・九州の27観測点からのF-net広帯域地震計記録の上下動成分である。20-50秒のバンドパスフィルターをかけて1秒ごとに再サンプリングした波形に相関法を適用してSVLFEの震央を決定した。波形の解析は時間幅300秒,時間ステップ150秒で連続的に行った。検出された震央のうちブートストラップ法による誤差が7.5 km以下のものを結果として採用した。
求められた震央は,海底地磁気異常から推定される大規模な海山の沈み込むフロントを縁取るように分布しており,その北東端は足摺岬南方まで,南東端は種子島東方まで達していた。解析期間中には様々な規模のSVLFEの活動が発生したが,本研究では活動期間が10日以上で活動域が緯度・経度方向にそれぞれ150km・100km以上に拡大した活動を大規模活動と定義した。そのような大規模活動は2010, 2013, 2015, 2016, 2017-2018, 2019, 2021, 2023, 2024年の計9回発生していた。
解析期間全体と大規模活動での潮汐応答性をそれぞれ求めた。潮汐応答性はIde (2010; 2012)と同様に正規化されたフーリエスペクトルの振幅として定量化した。具体的には SVLFE活動域に5km間隔でグリッドを配置し, それぞれを中心として50個のデータを含む円の半径が10 km以下の場合にM2分潮(12.420601h)でのフーリエスペクトルの振幅を計算し,空間分布を求めた。
その結果, 解析期間全体では潮汐応答性は活動域中央部から南東部にかけて低く, 北東部で高いことが示された。一方,大規模活動ごとの潮汐応答性はそれとは異なり, 解析期間後半の2017-2018, 2019, 2021, 2023の大規模活動では,解析期間全体では低い潮汐応答性を示した活動域中央部から南東部で高い応答性を示した。このよう潮汐応答性の時間変化はSVLFEの震源域である断層面の状態の時間変化に対応すると考えられる。発表では継続時間やrapid migrationと潮汐応答性の関係についても議論する。
謝辞:本研究では国立研究開発法人防災科学技術研究所のF-netデータを使用しました。記して感謝申し上げます。
使用したデータは2010年1月1日から2024年8月31日の紀伊半島・中四国・九州の27観測点からのF-net広帯域地震計記録の上下動成分である。20-50秒のバンドパスフィルターをかけて1秒ごとに再サンプリングした波形に相関法を適用してSVLFEの震央を決定した。波形の解析は時間幅300秒,時間ステップ150秒で連続的に行った。検出された震央のうちブートストラップ法による誤差が7.5 km以下のものを結果として採用した。
求められた震央は,海底地磁気異常から推定される大規模な海山の沈み込むフロントを縁取るように分布しており,その北東端は足摺岬南方まで,南東端は種子島東方まで達していた。解析期間中には様々な規模のSVLFEの活動が発生したが,本研究では活動期間が10日以上で活動域が緯度・経度方向にそれぞれ150km・100km以上に拡大した活動を大規模活動と定義した。そのような大規模活動は2010, 2013, 2015, 2016, 2017-2018, 2019, 2021, 2023, 2024年の計9回発生していた。
解析期間全体と大規模活動での潮汐応答性をそれぞれ求めた。潮汐応答性はIde (2010; 2012)と同様に正規化されたフーリエスペクトルの振幅として定量化した。具体的には SVLFE活動域に5km間隔でグリッドを配置し, それぞれを中心として50個のデータを含む円の半径が10 km以下の場合にM2分潮(12.420601h)でのフーリエスペクトルの振幅を計算し,空間分布を求めた。
その結果, 解析期間全体では潮汐応答性は活動域中央部から南東部にかけて低く, 北東部で高いことが示された。一方,大規模活動ごとの潮汐応答性はそれとは異なり, 解析期間後半の2017-2018, 2019, 2021, 2023の大規模活動では,解析期間全体では低い潮汐応答性を示した活動域中央部から南東部で高い応答性を示した。このよう潮汐応答性の時間変化はSVLFEの震源域である断層面の状態の時間変化に対応すると考えられる。発表では継続時間やrapid migrationと潮汐応答性の関係についても議論する。
謝辞:本研究では国立研究開発法人防災科学技術研究所のF-netデータを使用しました。記して感謝申し上げます。