17:15 〜 19:15
[SCG50-P01] Matched filter 法を用いた沖縄トラフにおける
群発地震の時空間変動の解析
キーワード:沖縄トラフ、群発地震、ダイク貫入、ETASモデル、b値
沖縄トラフは琉球弧の北西に位置し、現在もリフト拡大が進行している背弧海盆である。ここでは群発地震が頻発し、リフト軸や火山・熱水噴出孔の近傍で確認される。過去20年間の活動は特定の領域に集中し、期間は通常数日だが、1週間以上続くこともある。群発地震の詳細な解析には、より多くの地震を捉える必要があるが、沖縄トラフでは発生時に検知能力が低下する(Nakamura, 2022)。そこでMatched Filter法(MF法)を用いて、2002年から2022年の主な群発地震を検出し、HypoDD法 による震源再決定で精度を向上させた。また、震源移動を分析するためRivalta(2010)のモデルを適用し、さらにb値解析、ETASモデル、地震モーメントを用いた統計解析を行った。
解析の結果、気象庁カタログの約2~3倍の地震を検出できた。群発地震の特徴は中部沖縄トラフと南部沖縄トラフで異なり、中部沖縄トラフは局所型(活動域10 km以内)、南部沖縄トラフはマイグレーション型(10 km以上移動)が多い。2007年の活動のみ余震型と分類された。ETASモデルでは、パラメーターαが0.7以下なら群発地震型、0.5未満ならダイク貫入の影響とされる(石垣, 2010)。本研究ではすべての活動でαが0.7以下となり、ダイク貫入による誘発が示唆された。ただし、2007年の活動はMc値が急増し、検知能力が低下していたため、ETASモデルの信頼性は低い可能性がある。南部沖縄トラフの群発地震では、Shapiro et al.(1999)の拡散係数が先行研究(D = 10 km²/s)より大きく、ダイク貫入による活動である可能性が高い。震源近くの「ふたごやま」直下はマグマ供給源の可能性がある。南部沖縄トラフでは、アイスランドやアファールと同様にダイク貫入の進行と地震活動が関連していると推定された。奄美大島近海の群発地震もETASモデルからダイク貫入による誘発が示唆されたが、地殻変動が観測されていないため、規模は小さいと考えられる。また、沖縄トラフではb値の高い領域と低い領域が確認され、熱水噴出孔の近傍でb値が高いことから、熱水活動の影響が示唆された(Minami, 2021)。沖縄本島北西沖では、リフト軸付近でダイク貫入のトレースが観測されている地域で群発地震が発生していることから、ダイク貫入が群発地震に関与している可能性がある。
沖縄トラフの群発地震は、リフト中軸よりも火山フロント付近(スラブ等深線80~90 km)・熱水活動領域で活発であった。沖縄トラフ中軸のリフティングの影響よりは、火山フロントでの活発なマグマ形成が群発地震の発生に関与している可能性が高い。
解析の結果、気象庁カタログの約2~3倍の地震を検出できた。群発地震の特徴は中部沖縄トラフと南部沖縄トラフで異なり、中部沖縄トラフは局所型(活動域10 km以内)、南部沖縄トラフはマイグレーション型(10 km以上移動)が多い。2007年の活動のみ余震型と分類された。ETASモデルでは、パラメーターαが0.7以下なら群発地震型、0.5未満ならダイク貫入の影響とされる(石垣, 2010)。本研究ではすべての活動でαが0.7以下となり、ダイク貫入による誘発が示唆された。ただし、2007年の活動はMc値が急増し、検知能力が低下していたため、ETASモデルの信頼性は低い可能性がある。南部沖縄トラフの群発地震では、Shapiro et al.(1999)の拡散係数が先行研究(D = 10 km²/s)より大きく、ダイク貫入による活動である可能性が高い。震源近くの「ふたごやま」直下はマグマ供給源の可能性がある。南部沖縄トラフでは、アイスランドやアファールと同様にダイク貫入の進行と地震活動が関連していると推定された。奄美大島近海の群発地震もETASモデルからダイク貫入による誘発が示唆されたが、地殻変動が観測されていないため、規模は小さいと考えられる。また、沖縄トラフではb値の高い領域と低い領域が確認され、熱水噴出孔の近傍でb値が高いことから、熱水活動の影響が示唆された(Minami, 2021)。沖縄本島北西沖では、リフト軸付近でダイク貫入のトレースが観測されている地域で群発地震が発生していることから、ダイク貫入が群発地震に関与している可能性がある。
沖縄トラフの群発地震は、リフト中軸よりも火山フロント付近(スラブ等深線80~90 km)・熱水活動領域で活発であった。沖縄トラフ中軸のリフティングの影響よりは、火山フロントでの活発なマグマ形成が群発地震の発生に関与している可能性が高い。