日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG51] ハードロック掘削科学:陸上・深海底掘削、そしてオフィオライト

2025年5月26日(月) 15:30 〜 17:00 106 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:星出 隆志(秋田大学国際資源学部)、針金 由美子(産業技術総合研究所)、岡崎 啓史(広島大学先進理工系科学研究科地球惑星システム学プログラム)、座長:星出 隆志(秋田大学国際資源学部)、岡崎 啓史(広島大学先進理工系科学研究科地球惑星システム学プログラム)、針金 由美子(産業技術総合研究所)

15:30 〜 15:45

[SCG51-06] Assessing the quality of measurement data for different forms of onboard physical property measurements of hard rock samples in IODP Exp 399

*阿部 なつ江1,2、Dickerson Kristin 3、Deans Jeremy4、Lang Susan5、McCaig Andrew6、Blum Peter7、IODP Exp.399 Scientists7 (1.国立研究開発法人海洋研究開発機構、2.金沢大学大学院自然科学研究科、3.University of California Santa Cruz、4.University of South Mississippi、5.Woods Hole Oceanographic Institution、6.University of Leeds、7.Texas A&M University International Ocean Discovery Program)

キーワード:IODP Exp. 399、蛇紋岩掘削、アトランティス岩体、物性計測、海洋コアコンプレックス

IODP第399次航海(2023年4月12日~6月12日)は、海洋コアコンプレックス形成過程、海洋地殻〜上部マントルにおける変成作用、地球上の生命誕生以前の太古のシステムを代表する水と岩石の無機反応、海底地下の生命活動の解明を目的として、ジョイデス・レゾリューション号によって実施された。蛇紋岩掘削サイトでは、新たにU1601C孔が1267.8 mbsfまで掘削され、IODP史上5番目の深さのハードロック孔となった。孔U1601Cは、蛇紋岩化したかんらん岩と少量の斑れい岩の貫入岩で構成されている。岩石記載、化学組成分析、古地磁気学的計測の他、温度、密度、多孔性、および地震波速度の連続的な孔内測定が行われた(Lissenberg et al., 2024; Science)。
 一般的に、ハードロック掘削における岩石物性測定では、代表的なコアサンプルから2cm角のミニキューブ試料を採取し、密度・空隙率(MAD)および弾性波速度を測定するが、U1601C孔では、諸事情により、ミニキューブは、一部のコアからしか採取することができなかった。そこで、連続したデータセットを取得するために、物性計測には次の2種類の異なる離散サンプルを使用した。1) コアのMAD測定には、不規則な形状の小片(微生物用試料;MBIOの残片)。2)弾性波速度と熱伝導率(TC)測定とは共通で5〜20cm程度の長さの半裁したコア片。これらの不規則な形のサンプルを用いた船上計測結果は、ミニキューブサンプルを用いたオンボードのルーチン測定結果と比較して維持されているかどうかを確認するため、同じ区間から採取した複数のミニキューブサンプルを船外試料としてサンプリングし、測定を実施しました。これらの測定結果を比較したところ、弾性波速度については誤差約5%以内で一致していることが判明したが、密度と空隙率については誤差が大きかった。これは、密度と空隙率の測定に用いた船上サンプル(MBIO)と検証に使用されたサンプルが異なるインターバルから採取されたものだったためと考えられる。今後より詳細な検証が必要である。