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[SCG51-P07] 北海道日高変成帯ウエンザルカンラン複合岩体のマイロナイト化した斜長石レルゾライト

キーワード:ウエンザルカンラン複合岩体、日高変成帯、カンラン岩、マイロナイト、相変態、スピネル
北海道中央部日高変成帯北部に位置するウエンザルカンラン複合岩体の斜長石レルゾライトにはマイロナイト化した断層岩が含まれる.このマイロナイトの形成はサブソリダス相変態反応によって,スピネルレルゾライトから斜長石レルゾライトへ相変態したことで塑性剪断変形が促進されて形成したと解釈された [1].本研究は,偏光顕微鏡と電子線後方散乱回折法を用いた走査型電子顕微鏡(SEM-EBSD法)による微細構造観察と結晶方位解析によって,斜長石レルゾライトのマイロナイト化作用を解明することを目的とした.本研究では,定方位サンプリングによって採取した斜長石レルゾライトの1試料を詳細に分析した.研磨薄片は,面構造に垂直,線構造に平行な面(XZ面)で作成された.マイロナイト化した斜長石レルゾライトの組織は,比較的粗粒なカンラン石や非常に伸長した直方輝石(約15 mm),単斜輝石,スピネルの残晶(ポーフィロクラスト)とカンラン石,直方輝石,単斜輝石,斜長石,スピネル,角閃石の細粒基質からなるポーフィロクラスト状組織を示した.また,直方輝石とスピネルの残晶間には,カンラン石と斜長石からなるバーミキュラー状のシンプレクタイトが観察された.さらに,斜長石は,スピネル残晶の周縁部を取り囲む組織を示した.カンラン石の結晶方位定向配列(CPO)は(001)[100]すべり(E-type)を示し,含水鉱物である角閃石のモード比は約3 %であった.スピネルの残晶の一部には,延性ブーディンが発達し,そのネッキング部に応力が集中して細粒化した組織を示した.以上の結果を基にして,本講演ではマイロナイト化した斜長石レルゾライトの微細構造発達過程を議論する.
[1] Furusho & Kanagawa 1999 Tectonophysics.
[1] Furusho & Kanagawa 1999 Tectonophysics.