17:15 〜 19:15
[SCG55-P17] 白鳳丸KH-19-6 Leg4航海の地球物理観測とPhoenix Ridgeの拡大プロセスの初期解析
キーワード:地球物理観測、南極-フェニックス海嶺、ニアリッジ海山
KH-19-6 Leg4航海では、南米チリから南極半島にかけてのドレーク海峡横断測線上で、海底地形、海上地磁気・重力、海底下浅部地層観測を実施した。既に活動を停止したAntarctic-Phoenix Ridgeからformer Phoenix Plateを対象に、South Shetland Trenchに沈み込むプレート境界を横断する測線でデータを取得した。得られたデータは、南極半島側のサウスシェットランド海溝から最も距離がある拡大軸部P1(例えばEagle, 2003)を横断しており、former Phoenix Plateの中でも最も古い履歴を記録していると考えられる。そのため、本データはPhoenix Plateの拡大から沈み込みに至るプロセス理解に資する長期の制約を提供することが期待される。
Antarctic-Phoenix Ridgeは、南極プレートとPhoenixプレートの間に存在する拡大軸であり、既に活動を停止している。former Phoenix PlateはこのAntarctic-Phoenix Ridgeで生成され、現在ではその大部分が南極プレート下へ沈み込んでいるが、南極半島西方には一部が残存しており、拡大軸の痕跡や沈み込み過程の履歴が記録されている。
本研究では、以下の4つの観測項目を実施した。まず、マルチビーム測深器(SeaBeam 3020, L3 Communications ELAC Nautik)を用いた地形測量によって、詳細な水深分布を取得した。続いて、2台の船上三成分磁力計(SBM-89、GAUSSおよびSFG-1211, Tierra Technica)とリングレーザージャイロを用いて海上地磁気三成分を計測した。重力観測については、船上重力計(D-004, LaCoste & Romberg, ZLS Co.)と可搬式重力計(CG-5 AUTOGRAV, SCHINTREX)を併用し、絶対重力値を求めた。また、海底下浅部構造を把握するため、Sub-Bottom Profiler(SBP、Bathy2010, SyQwest Inc.)による音波探査も行った。
海底地形・SBP観測の結果、南緯58°40′付近に三つの海山と二つのかけら状の高まりが連続して存在することが明らかとなった。このような海山の分布はnear-ridge seamountsと呼ばれ、拡大軸付近の局所的なマントル活動により形成されると解釈されている(例えばScheier and MacDonald, 1995; Clague et al., 2000)。これまで本海域での調査例が少ないため、先行研究と比較しつつ慎重に検証を進める。
地磁気解析では、海嶺軸の東側でChron 3A~6(約6~20 Ma)に相当する地磁気異常が認められ、拡大速度が停止に向かって段階的に低下した可能性が示唆された。さらに、この地磁気異常と先述の海山列の分布を比較することで、火山活動の期間や噴出位置が拡大軸からの距離、アセノスフェアの流動とどのように関係しているかを検討できると考えられる。
これらを受けてETOPO2022のグローバル地形データを参照したところ、調査海域の周辺にもnear-ridge seamountに類似した海山列が複数確認された。本発表では、これらの観測データに基づく解析結果を示し、Phoenix RidgeのP1軸から生成された拡大プロセスおよび海山列の成因について考察する。
Antarctic-Phoenix Ridgeは、南極プレートとPhoenixプレートの間に存在する拡大軸であり、既に活動を停止している。former Phoenix PlateはこのAntarctic-Phoenix Ridgeで生成され、現在ではその大部分が南極プレート下へ沈み込んでいるが、南極半島西方には一部が残存しており、拡大軸の痕跡や沈み込み過程の履歴が記録されている。
本研究では、以下の4つの観測項目を実施した。まず、マルチビーム測深器(SeaBeam 3020, L3 Communications ELAC Nautik)を用いた地形測量によって、詳細な水深分布を取得した。続いて、2台の船上三成分磁力計(SBM-89、GAUSSおよびSFG-1211, Tierra Technica)とリングレーザージャイロを用いて海上地磁気三成分を計測した。重力観測については、船上重力計(D-004, LaCoste & Romberg, ZLS Co.)と可搬式重力計(CG-5 AUTOGRAV, SCHINTREX)を併用し、絶対重力値を求めた。また、海底下浅部構造を把握するため、Sub-Bottom Profiler(SBP、Bathy2010, SyQwest Inc.)による音波探査も行った。
海底地形・SBP観測の結果、南緯58°40′付近に三つの海山と二つのかけら状の高まりが連続して存在することが明らかとなった。このような海山の分布はnear-ridge seamountsと呼ばれ、拡大軸付近の局所的なマントル活動により形成されると解釈されている(例えばScheier and MacDonald, 1995; Clague et al., 2000)。これまで本海域での調査例が少ないため、先行研究と比較しつつ慎重に検証を進める。
地磁気解析では、海嶺軸の東側でChron 3A~6(約6~20 Ma)に相当する地磁気異常が認められ、拡大速度が停止に向かって段階的に低下した可能性が示唆された。さらに、この地磁気異常と先述の海山列の分布を比較することで、火山活動の期間や噴出位置が拡大軸からの距離、アセノスフェアの流動とどのように関係しているかを検討できると考えられる。
これらを受けてETOPO2022のグローバル地形データを参照したところ、調査海域の周辺にもnear-ridge seamountに類似した海山列が複数確認された。本発表では、これらの観測データに基づく解析結果を示し、Phoenix RidgeのP1軸から生成された拡大プロセスおよび海山列の成因について考察する。
