日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG56] 地殻流体と地殻変動

2025年5月28日(水) 10:45 〜 12:15 105 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:北川 有一(産業技術総合研究所地質調査総合センター地震地下水研究グループ)、小泉 尚嗣(滋賀県立大学)、角森 史昭(東京大学大学院理学系研究科地殻化学実験施設)、笠谷 貴史(海洋研究開発機構)、座長:北川 有一(産業技術総合研究所地質調査総合センター地震地下水研究グループ)、角森 史昭(東京大学大学院理学系研究科地殻化学実験施設)

10:45 〜 11:00

[SCG56-01] 土壌埋設型ラドン同位体比連続測定装置の開発

*角森 史昭1川端 訓代2北村 有迅3 (1.東京大学大学院理学系研究科地殻化学実験施設、2.鹿児島大学総合教育機構共通教育センター、3.お茶の水女子大学全学教育システム改革推進本部教学IR・教育開発・学修支援センター)

キーワード:ラドン、同位体比

土壌に埋設して運用できるラドン(Rn)同位体比の連続測定装置を開発したので、その詳細を報告する。

 土壌から放出されるラドンには、ウラン系列の222Rnとトリウム系列の220Rnが存在し、それぞれの半減期は3.8日と56秒である。220Rnの濃度に対する222Rn濃度の比 R222/220 は、それぞれの半減期の違いから、RnのキャリアガスであるCO2の移流距離を反映すると考えられる。したがって、温泉水に溶存するガスや火山山体から放出されるガスのラドン同位体比は、温泉溶存ガスの変化や火山活動の変化を捉える指標として利用できるかもしれない。

 市販品として購入できるラドン計はほとんどが海外製のもので、しかも科学計測に利用できる機種は1台200万円近くの高コストである。温泉測定のためであれば屋内に装置を設置することも可能であるが、火山山体のような野外にバッテリーと共に放置するのはあまりにも気が引ける。そこで、1台数10万円未満になるような、市販品と同等性能のラドン計測器の開発を目指した。その結果、市販品と同等の応答速度で4倍程度の分解能を持つ装置を、市販品のおよそ1/20の低コストで製作できるラドン計を作ることに成功した。