日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG56] 地殻流体と地殻変動

2025年5月28日(水) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:北川 有一(産業技術総合研究所地質調査総合センター地震地下水研究グループ)、小泉 尚嗣(滋賀県立大学)、角森 史昭(東京大学大学院理学系研究科地殻化学実験施設)、笠谷 貴史(海洋研究開発機構)

17:15 〜 19:15

[SCG56-P01] 大分県における新たな地下水等総合観測施設(佐伯蒲江観測点)の紹介

*北川 有一1落 唯史1松本 則夫1 (1.産業技術総合研究所地質調査総合センター活断層・火山研究部門地震地下水研究グループ)

キーワード:ひずみ計、地下水、地震計、南海トラフ、深部ゆっくりすべり

産総研は、南海トラフ沿いで発生する地震の予測精度向上を目的として、20観測点で構成される南海トラフ地震モニタリングのための地下水等総合観測ネットワークの構築を計画している。2006年から2022年度までに地下水・ひずみ・地震などを観測する地下水等総合観測施設を18カ所整備した。2023年度には、大分県佐伯市に19番目の観測点として、佐伯蒲江観測点を整備した。佐伯蒲江観測点は、九州における1点目の観測点で、南海トラフの最大クラスの地震の想定震源断層域の南西端付近に位置し、日向灘周辺でのプレート境界の固着状態を監視する観測点となります。また、四国西部から豊後水道にかけての深部低周波微動および深部ゆっくりすべりの発生領域の南西に位置しているので、深部ゆっくりすべりの発生域をより高精度に把握するために重要な観測点です。同観測点では深さ554.5 m、200 m、30 mの3本の観測井戸を掘削し、井戸内に各種の観測機器を適切に設置する深度を決定することを主な目的として、9種目の物理検層を実施した。2024年2月に深さ554.5 mの観測井戸の孔底付近にデジタル式地殻活動総合観測装置(石井式ひずみ計・加速度計を内蔵)を埋設し、同年2月から3月にかけて、深さ200 mの観測井戸の孔底付近に地震・傾斜観測装置を、3つの観測井戸には水位計などを設置した。同年3月に観測施設が完成し、観測を開始した。2024年8月8日の日向灘の地震(M7.1)と2025年1月13日の日向灘の地震(M6.6)に伴って、地下水位・ひずみの変化を観測した。観測施設の概要と2024年4月以降の約1年間の観測結果を紹介する。