17:15 〜 19:15
[SCG57-P08] 「年代」をめぐる用語について
キーワード:用語、年代
近年,ジルコンを中心に様々な鉱物の年代測定が盛んに行われており,和文誌でもよく見かけるようになるほど普及してきた.我が国では,この「年代」という用語に対し,現在ageをあてるのが一般的に浸透しているように思われるが①,以下に示すように近年,「年代」に関わる用語について様々な提案がなされている.最先端の年代測定による年代学も重要であるが,小論では,諸説による用語の混乱を考え,それらについて現状を整理したので,諸賢の御批判を仰ぎたい.本研究を行うきっかけとなったのは,次のような提案②が最近の国際誌や教科書で使用されているからである.
date: 同位体比や壊変式から導き出された数値(類義語aparent age; Flowers et al., 2023),
age: その数値に(地質学的な)意義が見出されたもの(Faure, 1986;Schoene et al., 2013など).
これに比較的近いものとして,以下のような提案③もある.
年代:現象の属性,
年齢:物質の属性(木村ほか,2023地質雑),
ただし,この使用法は厳密には上述の②とは異なるようである(Kimura et al., 2021EPSL).
一方で,英語の原義に立ち返ると,dateは時間軸上の一点を指し,ageは時間軸上の区間を指す.この見解に立つと,②で提案されたdateとageは真逆のように思える.また,国語の原義では,年代と年齢,共にどちらも時間軸の区間を指すことが多い.この点からはdateを年齢と日本語訳するのは不適当であるようにも思える.その一方で,日本の古い文献にはageの日本語訳に年令(年齢)をあてている文献もみられる(例えば,初田,1949など).
上記に示したように,一般に「年代」と言う用語ひとつとっても様々な見解があり,これはどうやら国内に限った話ではなく,見解が統一されていないように思われる.これらを完全に統一することは,バベルの塔の如く困難であろうが,ある程度のコミニティもしくは学会レベルでの統一見解は持っておくべきであると考える.
date: 同位体比や壊変式から導き出された数値(類義語aparent age; Flowers et al., 2023),
age: その数値に(地質学的な)意義が見出されたもの(Faure, 1986;Schoene et al., 2013など).
これに比較的近いものとして,以下のような提案③もある.
年代:現象の属性,
年齢:物質の属性(木村ほか,2023地質雑),
ただし,この使用法は厳密には上述の②とは異なるようである(Kimura et al., 2021EPSL).
一方で,英語の原義に立ち返ると,dateは時間軸上の一点を指し,ageは時間軸上の区間を指す.この見解に立つと,②で提案されたdateとageは真逆のように思える.また,国語の原義では,年代と年齢,共にどちらも時間軸の区間を指すことが多い.この点からはdateを年齢と日本語訳するのは不適当であるようにも思える.その一方で,日本の古い文献にはageの日本語訳に年令(年齢)をあてている文献もみられる(例えば,初田,1949など).
上記に示したように,一般に「年代」と言う用語ひとつとっても様々な見解があり,これはどうやら国内に限った話ではなく,見解が統一されていないように思われる.これらを完全に統一することは,バベルの塔の如く困難であろうが,ある程度のコミニティもしくは学会レベルでの統一見解は持っておくべきであると考える.