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[SCG61-01] 2024年能登半島地震震源域東部の震源分布を規定する地殻構造による要因
キーワード:2024年能登半島地震、地震探査、地殻構造、マルチチャネル反射法地震探査、海底地震計、日本海
2024年能登半島地震(MJ7.6)は余震分布が海陸にまたがって約150kmにわたって広がり、地震発生後海域でも複数の調査航海を通じて、様々な調査観測研究が展開されてきた。その1つとして、2024年9月に震源域東部を横切る測線を設定し、マルチチャンネル反射法地震(MCS)探査と海底地震計(OBS)を用いた地震探査を実施した。本発表では、その地震探査の結果と周辺の既存地震探査データを用いて、能登半島地震東部の震源分布と地殻構造の関係について述べる。昨夏新たに実施した地震探査測線は、測線長が約100 kmで、能登半島地震震源域の東端付近に位置し、「日本海地震・津波調査プロジェクト」による北西傾斜の矩形震源断層モデルNT2をほぼ直行する形でセットした。データ取得仕様は能登半島地震の地震断層に関連した地殻構造のイメージを得る目的で設定し、MCS探査は約5 kmのストリーマーケーブルを曳航して、50m間隔で発震し、同一測線同一方向を2回走行した。OBS探査は約2 km間隔で40台のOBSを設置して、200 m間隔で発震し、同一測線上を5回走行した。探査で得られたデータを用いて実施した解析の暫定的な結果から、NT2に対応する西傾斜の逆断層を伴った非対称な背斜が認められ、OBSによる余震観測で得られている余震分布とも調和的な結果となっている。また、背斜の西側の翼部の地殻内には、往復走時8秒、10秒、13秒付近に反射面が認められる。一方で、探査測線付近の余震分布をみると、西傾斜の分布から富山トラフ内へ分岐した非常に低角な余震の並びがあり、NT2に対応した西傾斜の逆断層とは別な断層が作用しているようにみえる。今回得られたイメージングと比較すると、富山トラフ西部での基盤の高まりがあり、既存研究と合わせて検討すると、北西-南東走向の北傾斜の逆断層によって形成されたNT2とは別の短縮構造であり、その断層が作用している可能性がある。