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[SCG62-P14] 気泡と結晶を含む低粘度マグマのアナログ引張実験:薄いフィルムは小さい変位で切れる

キーワード:マグマ、破砕
火山の爆発的噴火は大きな被害に繋がりやすいため、そのメカニズムを理解することは重要な課題である。爆発的噴火を引き起こす要因のひとつに、マグマの破砕がある。マグマの破砕とは、連続したマグマがばらばらに千切れ、気相と火山砕屑物となる現象である。低粘度マグマは通常、穏やかな噴火様式を示すが、爆発的噴火も報告されている。しかし低粘度マグマの爆発的噴火メカニズム、ひいては破砕メカニズムは明らかになっていない。これまでの研究で、低粘度マグマは流体力学的変形によって脆性破壊とは異なる方法で破砕すること(Gonnermann, 2015; Jones et al., 2019)、低粘度マグマが結晶化し実行粘性率が大きくなることで脆性的に破壊する可能性があること(Moitra et al., 2018)が指摘されている。本研究では、低粘度マグマの破砕メカニズムを理解することを目的として、気泡と結晶を含む低粘度マグマのアナログ変形破砕実験を行った。
液相を水あめ、結晶をプラスチック粒子で代用してアナログマグマを作成した。気泡は炭酸水素ナトリウムとクエン酸の粉末を混ぜることで発生させた。アナログマグマは、液相の粘性率5種類(40 Pas, 100 Pas, 200 Pas, 500 Pas, 1000 Pas)×含有物タイプ4種類(液相のみ、液相+気泡、液相+結晶、液相+気泡+結晶)の計20種類を用意した。一定速度で引張し、かかる力の測定と破壊の様子の観察を行った。
本研究では、固体粒子の間の液体が変位により切れた結果、複雑な形状の破片を作る破壊様式を確認した。液に気泡が含まれるとき、引張とともに細い糸が複数できる。含有物の体積分率が大きくなるほど小さい変位で破壊に達する。また、引張時にかかる力は液の実効粘性率によって決まることが明らかになった。
低粘度マグマは、結晶や気泡の間に位置するメルトフィルムが引張とともに薄くなり、限界の厚みに達することで破壊すると考えられる。低粘度マグマ由来の火山砕屑物の形状は、気泡や結晶の体積分率と液相の粘性率によって決定される。
液相を水あめ、結晶をプラスチック粒子で代用してアナログマグマを作成した。気泡は炭酸水素ナトリウムとクエン酸の粉末を混ぜることで発生させた。アナログマグマは、液相の粘性率5種類(40 Pas, 100 Pas, 200 Pas, 500 Pas, 1000 Pas)×含有物タイプ4種類(液相のみ、液相+気泡、液相+結晶、液相+気泡+結晶)の計20種類を用意した。一定速度で引張し、かかる力の測定と破壊の様子の観察を行った。
本研究では、固体粒子の間の液体が変位により切れた結果、複雑な形状の破片を作る破壊様式を確認した。液に気泡が含まれるとき、引張とともに細い糸が複数できる。含有物の体積分率が大きくなるほど小さい変位で破壊に達する。また、引張時にかかる力は液の実効粘性率によって決まることが明らかになった。
低粘度マグマは、結晶や気泡の間に位置するメルトフィルムが引張とともに薄くなり、限界の厚みに達することで破壊すると考えられる。低粘度マグマ由来の火山砕屑物の形状は、気泡や結晶の体積分率と液相の粘性率によって決定される。