日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-EM 固体地球電磁気学

[S-EM15] Electric, magnetic and electromagnetic survey technologies and scientific achievements

2025年5月27日(火) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:臼井 嘉哉(東京大学地震研究所)、後藤 忠徳(兵庫県立大学大学院理学研究科)

17:15 〜 19:15

[SEM15-P02] 非構造六面体要素を用いたメッシュデザインが海底のMT応答関数の計算に及ぼす影響

*中濵 壮大1市原 寛2臼井 嘉哉3多田 訓子4 (1.名古屋大学理学部地球惑星科学科、2.名古屋大学環境学研究科附属地震火山研究センター、3.東京大学地震研究所、4.海洋研究開発機構)

キーワード:地磁気地電流、MT法、地形効果、非構造六面体要素、有限要素法

マグネトテルリック(MT)法は、地下の比抵抗構造を調べる地球物理探査手法であり、特に地下流体の分布を理解する上で有効である。本手法では、観測された電場と磁場データからMT応答関数を算出し、それを基に比抵抗構造を推定する。しかし、MT応答関数は地形の影響を受けるため、その影響が適切に再現されない場合、地下構造の推定に誤差を生じる可能性がある。特に、比抵抗の小さい海水と比抵抗の大きい地中が接する海底では、地形の影響が顕著に現れる。

この問題に対処するため、地形を詳細に表現可能な3次元比抵抗モデリングコード「FEMTIC」が開発されている(Usui, 2015; Usui et al., 2018, 2024)。FEMTICは有限要素法を用いてMT応答関数を計算するコードで、四面体要素および六面体要素の2種類のメッシュ分割に対応している。しかし、六面体要素を用いた場合に地形の影響を正確に再現するための検討は十分に行われていない。

そこで本研究では、理論解が既知のサインカーブ型2次元地形モデル(Schwalenberg et al., 2004)を用い、FEMTICを用いて計算されたMT応答関数を理論解と比較することで、六面体要素を用いたメッシュ分割方法がMT応答関数の計算に及ぼす影響を検討した。具体的には、メッシュの解像度や計算領域のサイズ、観測点付近の細分領域の範囲、XおよびZ方向の分割の細かさ等のパラメータを変化させ、それらが応答関数に与える影響を調べた。

解析の結果、メッシュの設定によっては六面体要素を用いた有限要素法でも地形の影響を適切に反映できる可能性が示唆された。特に、短周期成分の精度向上には、観測点付近のメッシュの細分方法が影響を与えると考えられる。また、X方向のメッシュ分割の細かさは観測点近傍のみならずMT応答関数全体に影響を及ぼす可能性があることが分かった。