日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-EM 固体地球電磁気学

[S-EM16] 地磁気・古地磁気・岩石磁気・環境磁気

2025年5月25日(日) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:川村 紀子(海上保安大学校 基礎教育講座)、加藤 千恵(九州大学比較社会文化研究院)

17:15 〜 19:15

[SEM16-P08] エチオピア・アファール凹地の溶岩連続層による地磁気逆転・エクスカーション期の絶対古地磁気強度変動の研究

*望月 伸竜1、日髙 龍一郎2加藤 千恵3、Kidane Tesfaye4、Muluneh Ameha5,6石川 尚人7 (1.熊本大学大学院先端科学研究部、2.熊本大学大学院自然科学教育部、3.九州大学、4.Wayne State University、5.Addis Ababa University、6.GFZ German Research Centre for Geosciences、7.富山大学)

キーワード:地磁気逆転、エクスカーション、古地磁気強度、綱川-ショー法、アファール、溶岩連続層

地磁気逆転・エクスカーションは地球磁場強度の大きな変動(減少)を伴う。このことから,地磁気逆転・エクスカーション期の磁場変動の特徴を理解するには,古地磁気方位に加えて,絶対古地磁気強度の復元が必要である。本研究では,エチオピア・アファール凹地のTendaho Grabenの溶岩連続層において試料採集を行い,逆転開始期とエクスカーション期の地球磁場変動の復元を試みた。これまでの我々のグループの研究により,Tendaho Graben 内部に露出する溶岩の古地磁気極性の分布が把握できていた。そこで,2022 年の調査において,松山-ブリュン逆転を記録している可能性がある溶岩連続層(2 セクション)および,エクスカーション(0.65±0.10 Ma)が報告されている溶岩連続層(1 セクション)から試料を採集した。3 セクション(33溶岩)の136 試料に対して綱川―ショー法による古地磁気強度測定を適用した結果,91 試料が合格基準を満たした。Section 1 からは,不安定な古地磁気方位変動が得られ,下位から上位に向かって逆磁極-正磁極-逆磁極を示した。最初の逆磁極では平均的な値よりもいくらか弱い古地磁気強度を示し,正磁極では最大42.1μTに増加し,次の逆磁極では4–5μT に急激に減少していた。方位が不安定になり,強度も減少することから,これらの変動は,松山逆磁極期の終わり~逆転開始期と考えられる。また,Section 3 の5溶岩はすべて中間方位を示した。古地磁気強度測定の結果,4–11μT の非常に弱い古地磁気強度を得た。これらのデータに基いて,逆転・エクスカーション期の磁場変動の特徴について議論する。