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[SGC38-03] ノルウェー西片麻岩地域に産する超高圧かんらん岩の起源;強親鉄性元素地球化学からの制約
キーワード:超高圧かんらん岩、強親鉄性元素、オスミウム同位体
始原的マントルの元素存在度は地球の起源や進化の解明における拠り所である。しかし、始原的マントルの組成の推定は原生代以降に形成された浅いリソスフェアに由来するマントルかんらん岩の分析値に基づいており、太古代のかんらん岩や深いマントルに由来する超高圧かんらん岩は用いられていない。ノルウェーの西片麻岩地域において、高度に枯渇したかんらん岩の中にメ―ジャライト的ざくろ石の記録が見つかっており、深さ300-400 kmに由来すると考えられている。しかし、西片麻岩地域のかんらん岩の溶融深度や時期は分かっていない。本研究では、西片麻岩地域の広範な領域から新たに採取したサンプルに対し全岩主要元素、微量元素、強親鉄性元素濃度およびRe-Os同位体の分析を行い、これらが共通の起源をもつか否かを制約した。
分析したサンプルは大半がダナイトやハルツバージャイトであるが、より肥沃なレルゾライトやかんらん石ウェブステライトも含む。組織や化学組成にメルト浸透の明白な痕跡が見られるかんらん石ウェブステライトを除いて、メルト枯渇のトレンドを示す。また、YbやAlなどの最も動きにくい元素に注目すると正の相関を示し、これはざくろ石安定領域以下での低圧溶融と調和的である。加えて、187Os/188Osと(Pd/Os)Nも正の相関を示し、これらサンプルが昔に共通する溶融を経験したことを示唆する。地球マントルが炭素質コンドライトと同じOs同位体比進化をしてきたと仮定すると、最も枯渇したサンプルのRe枯渇年代は太古代の年代3.16 Gaとなる。逆に、最も枯渇していないサンプルは始原的マントルに類似する強親鉄性元素パターンを示す。従って、西片麻岩地域のかんらん岩は始原的マントルに類似した強親鉄性元素存在度をもつソースマントルが太古代(3.16 Ga)に浅所で溶融することで形成され、その後おそらく沈み込みのプロセスによって超高圧環境にもたらされたと考えられる。
分析したサンプルは大半がダナイトやハルツバージャイトであるが、より肥沃なレルゾライトやかんらん石ウェブステライトも含む。組織や化学組成にメルト浸透の明白な痕跡が見られるかんらん石ウェブステライトを除いて、メルト枯渇のトレンドを示す。また、YbやAlなどの最も動きにくい元素に注目すると正の相関を示し、これはざくろ石安定領域以下での低圧溶融と調和的である。加えて、187Os/188Osと(Pd/Os)Nも正の相関を示し、これらサンプルが昔に共通する溶融を経験したことを示唆する。地球マントルが炭素質コンドライトと同じOs同位体比進化をしてきたと仮定すると、最も枯渇したサンプルのRe枯渇年代は太古代の年代3.16 Gaとなる。逆に、最も枯渇していないサンプルは始原的マントルに類似する強親鉄性元素パターンを示す。従って、西片麻岩地域のかんらん岩は始原的マントルに類似した強親鉄性元素存在度をもつソースマントルが太古代(3.16 Ga)に浅所で溶融することで形成され、その後おそらく沈み込みのプロセスによって超高圧環境にもたらされたと考えられる。