17:15 〜 19:15
[SGD02-P09] 国土地理院によるVLBIグローバル解析
キーワード:VLBI、グローバル解析、地球姿勢パラメータ(EOP)、地球基準座標系(TRF)
はじめに
国土地理院では、茨城県石岡市の石岡測地観測局でVLBIアンテナを運用し、地球規模の測地基準座標系(GGRF)の構築や、国際的な基準に基づく日本の位置の決定等を目的として、国際VLBI事業(IVS)の枠組みのもと国際VLBI観測を実施している。
石岡測地観測局をはじめ各観測局では、IVSが定めたスケジュールに従って観測を実施する。観測データは、相関処理及び一次解析をしたのちデータベースとして蓄積される。このデータベースを用いて、地球基準座標系(TRF)における観測局の三次元位置や、地球自転速度(UT1)を含む地球姿勢パラメータ(Earth Orientation Parameter; EOP)を高精度に求めることをグローバル解析という(小門ほか, 2006)。国土地理院では、年2回、3月と9月にグローバル解析を実施し、結果をホームページで公開している。
解析概要
グローバル解析では、IVSのデータセンターに蓄積されたVLBIデータベースファイルをダウンロードし、さまざまなネットワークによる複数の観測データベースを用いて全球的な解析を行う。解析には、NASA/GSFCが開発したソフトウェアであるCALC/SOLVEを使用する。観測局位置や速度、電波源位置に適当なアプリオリ及び拘束条件を設定し、解析を実施する。推定するパラメータには「グローバルパラメータ」と「ローカルパラメータ」の2種類がある。グローバルパラメータは、全てのセッションに共通するパラメータであり、観測局位置、観測局位置の変化率(速度場)、電波源位置(赤緯・赤経)、アンテナ軸オフセットである。ローカルパラメータは、1セッションごとに推定されるパラメータであり、EOP・天頂湿潤大気遅延量・基準局に対する時系変化・大気勾配・クロックオフセットなどが含まれる。
解析結果
2024年9月のグローバル解析では、VLBIによる1980年から2024年9月までの7,000を超える観測データベースを解析した。
図1は、解析によって推定した観測局位置の変化率を、地図上にプロットしたものである。これは、解析期間における観測局の平均的な運動を示しており、各プレートの平均的な運動と整合する。また、図2は日々変化する地球の自転の様子を表すパラメータ(UT1-TAI)の推移である。
本発表では、グローバル解析の手法と2025年3月に実施予定の最新の解析結果を報告するとともに、解の精度向上のための課題と検討状況を報告する。
(参考文献)
小門研亮・町田守人・高島和宏、VLBIグローバル解析による地球姿勢パラメータの高精度決定、国土地理院時報110集, p11-18, 2006.
国土地理院では、茨城県石岡市の石岡測地観測局でVLBIアンテナを運用し、地球規模の測地基準座標系(GGRF)の構築や、国際的な基準に基づく日本の位置の決定等を目的として、国際VLBI事業(IVS)の枠組みのもと国際VLBI観測を実施している。
石岡測地観測局をはじめ各観測局では、IVSが定めたスケジュールに従って観測を実施する。観測データは、相関処理及び一次解析をしたのちデータベースとして蓄積される。このデータベースを用いて、地球基準座標系(TRF)における観測局の三次元位置や、地球自転速度(UT1)を含む地球姿勢パラメータ(Earth Orientation Parameter; EOP)を高精度に求めることをグローバル解析という(小門ほか, 2006)。国土地理院では、年2回、3月と9月にグローバル解析を実施し、結果をホームページで公開している。
解析概要
グローバル解析では、IVSのデータセンターに蓄積されたVLBIデータベースファイルをダウンロードし、さまざまなネットワークによる複数の観測データベースを用いて全球的な解析を行う。解析には、NASA/GSFCが開発したソフトウェアであるCALC/SOLVEを使用する。観測局位置や速度、電波源位置に適当なアプリオリ及び拘束条件を設定し、解析を実施する。推定するパラメータには「グローバルパラメータ」と「ローカルパラメータ」の2種類がある。グローバルパラメータは、全てのセッションに共通するパラメータであり、観測局位置、観測局位置の変化率(速度場)、電波源位置(赤緯・赤経)、アンテナ軸オフセットである。ローカルパラメータは、1セッションごとに推定されるパラメータであり、EOP・天頂湿潤大気遅延量・基準局に対する時系変化・大気勾配・クロックオフセットなどが含まれる。
解析結果
2024年9月のグローバル解析では、VLBIによる1980年から2024年9月までの7,000を超える観測データベースを解析した。
図1は、解析によって推定した観測局位置の変化率を、地図上にプロットしたものである。これは、解析期間における観測局の平均的な運動を示しており、各プレートの平均的な運動と整合する。また、図2は日々変化する地球の自転の様子を表すパラメータ(UT1-TAI)の推移である。
本発表では、グローバル解析の手法と2025年3月に実施予定の最新の解析結果を報告するとともに、解の精度向上のための課題と検討状況を報告する。
(参考文献)
小門研亮・町田守人・高島和宏、VLBIグローバル解析による地球姿勢パラメータの高精度決定、国土地理院時報110集, p11-18, 2006.