日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD03] 地殻変動

2025年5月26日(月) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:加納 将行(東北大学理学研究科)、富田 史章(東北大学災害科学国際研究所)、野田 朱美(気象庁)、姫松 裕志(国土地理院)


17:15 〜 19:15

[SGD03-P05] MCMKF-NIFのすべり・開口の同時推定と能登半島における群発地震に関連する地殻変動データへの適用

*土井 惇慈1宮崎 真一1西村 卓也2 (1.京都大学理学研究科地球惑星科学専攻、2.京都大学防災研究所)


キーワード:GNSS、群発地震

2024年の能登半島地震の発生場を考える上で、2020年12月頃から観測され始めた群発地震とそれに伴う地殻変動の時間的な推移を把握することは、地震発生場の理解の一助となりうる。Nishimura et al.(2023)によると、2020年12月ごろから能登半島において群発地震が観測され始め、それに伴う地殻変動が観測された。観測された地殻変動は水平方向は放射状の変位パターン、鉛直方向には隆起が確認された。JpGU2024年大会ではGNSSデータにMCMKFベースの network inversion filter (Fukuda et al.,2008)(以下、MCMKF-NIFと書く)を用いて、開口・剪断それぞれ1成分のみの断層すべりの時空間発展の推定を行った。その結果、1成分のみでは地殻変動データをうまく再現できず、開口成分のみの結果と剪断成分のみの結果で比較すると、開口成分のみの結果の方がより観測データと合っているという結果が得られた。この結果はNishimura et al.(2023)で述べられている、群発地震期間の地殻変動は開口成分と逆断層型の剪断すべりを組み合わせて推定を行うことでより良い結果が得られる、という結論と整合的であった。したがって、開口成分と剪断千文の2成分を同時に推定することが必要である。本研究ではJpGU2024大会で用いた MCMKF-NIF を、2成分同時に推定を行えるように改良した。はじめに、改良した手法の精度や、観測点分布に対しての依存性を確認するために、合成データを用いて数値実験を行った。引き続いて、実際の観測点と合成データを用いてその分解能を確認した。その後、能登半島における観測データを用いて推定を行い、得られた結果から群発地震と地殻変動の関連についての考察を試みた。

謝辞:本研究で使用したソフトバンクの独自基準点の後処理解析用データは,「ソフトバンク独自基準点データの宇宙地球科学用途利活用コンソーシアム」の枠組みを通じてソフトバンク株式会社とALES株式会社より提供を受けたものを使用しました.また、金沢大学と国土地理院のGNSSデータも使用しました。ここに記して感謝いたします。