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[SSS11-15] 長大な活断層のごく近傍に対する地震動予測式の改良
キーワード:強震動予測、地震動予測式、長大な活断層、断層ごく近傍
我々は、2011年東北地方太平洋沖地震(M9.0)の強震動記録を含むデータセットを用いた地震動予測式を構築している(Morikawa and Fujiwara, 2013;以下MF13)。このデータセットはKanno et al. (2003)よるものを拡充しており、1968年十勝沖地震(M7.9)や1995年兵庫県南部地震(M7.3)など、K-NET観測開始より前に発生した大地震による記録も含まれている。MF13による予測値は、その後発生した被害地震に関して、2018年胆振東部地震に対しては短周期側でやや過小評価の傾向があるものの、2016年熊本地震(M7.3)や2024年能登半島地震(M7.6)に対しては周期0.1秒から10秒の周期帯でおおむね整合するものとなっている。
一方で、2023年2月6日4時17分(UTC)に発生したカフラマンマラシュ地震(Mw7.7)では、震源断層のごく近傍(数km以内)で多数の強震動記録が得られ、公開されているが、この地震に対するMF13の予測値は断層最短距離10km未満の観測点において周期0.5秒から3秒にかけて過大評価となっている。MF13のデータセットは、Mw7以下の地震については断層最短距離が10km以内の記録も含まれている一方で、それよりも大きな規模の地震は30km以内の記録はなく、Mw7後半以上の規模の地震に対しては近距離の予測値は外挿となる。MF13は1995年兵庫県南部地震や2004年新潟県中越地震など、Mwが6後半の地震において震源近傍で観測された周期1秒程度の大振幅地震動を説明できるモデルとなっているが、これは、周期0.5~3秒にかけて近距離における振幅の頭打ちに関する項の係数値が小さく求められていることで表現されている。しかしながら、これによってMw7後半以上の規模に対しても近距離での振幅の頭打ちの効果が小さくなるために、結果として過大評価につながっていると考えられる。
以上を踏まえて、長大な活断層のごく近傍に対するMF13の周期1秒付近を対象とした改良を行う。具体的には、カフラマンマラシュ地震の観測記録を用いて、近距離における振幅の頭打ちに関する項の係数値を検討する。
一方で、2023年2月6日4時17分(UTC)に発生したカフラマンマラシュ地震(Mw7.7)では、震源断層のごく近傍(数km以内)で多数の強震動記録が得られ、公開されているが、この地震に対するMF13の予測値は断層最短距離10km未満の観測点において周期0.5秒から3秒にかけて過大評価となっている。MF13のデータセットは、Mw7以下の地震については断層最短距離が10km以内の記録も含まれている一方で、それよりも大きな規模の地震は30km以内の記録はなく、Mw7後半以上の規模の地震に対しては近距離の予測値は外挿となる。MF13は1995年兵庫県南部地震や2004年新潟県中越地震など、Mwが6後半の地震において震源近傍で観測された周期1秒程度の大振幅地震動を説明できるモデルとなっているが、これは、周期0.5~3秒にかけて近距離における振幅の頭打ちに関する項の係数値が小さく求められていることで表現されている。しかしながら、これによってMw7後半以上の規模に対しても近距離での振幅の頭打ちの効果が小さくなるために、結果として過大評価につながっていると考えられる。
以上を踏まえて、長大な活断層のごく近傍に対するMF13の周期1秒付近を対象とした改良を行う。具体的には、カフラマンマラシュ地震の観測記録を用いて、近距離における振幅の頭打ちに関する項の係数値を検討する。