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[SSS11-P11] 近地地震による強震観測記録のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度推定に関する検討
キーワード:コーダ波、地震波干渉法、群速度、関東平野、MeSO-net
地震災害の被害状況を予測する上で、精度の高い地震動シミュレーションは必要不可欠なものである。地震動シミュレーションを行うために物理探査による地下構造モデルが様々な場所で提案されているが、全国の地下構造モデルのデータが十分に得られているわけではなく、仮定した部分も多く残っている。地下構造モデルを推定するにあたって、近年では地震波干渉法により地下構造モデルを推定する手法が注目されている。地震波干渉法は長期間の微動により求めることができるため人工地震探査より容易に地下構造モデルの推定を行うことができる。しかし、連続で微動を計測しているのは一部の観測点のみであるため、地震波干渉法を適用することができるデータには限りがある。そこで、微動と似た性質を持つコーダ波の使用が考えられており、実際に相互相関関数に地震のコーダ波を適用した事例がある(Campillo and Paul, 2003; Emoto et al., 2015)。本研究では、連続観測かつ強震記録も利用できるMeSO-netで観測された近地地震のコーダ波に地震波干渉法を適用し、群速度推定の検討を行うことを目的としている。
本研究では、コーダ波範囲、長周期帯域のスペクトル、震源の地域、地震の数、地点間の距離の5つの条件について群速度推定の検討を行なった。その結果、地震の数と地点間の距離の2つの条件が地震のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度推定に大きく影響することを明らかにした。地震の数はM4.5以上が100以上、観測点間の距離が10km程度の場合、ほとんどの地点間において理論群速度と近い値を示した。ただし、コーダ波の範囲は、Emoto et al. (2015)を参考に強震観測記録の300秒から600秒としたため、データ長がおよそ数分間である強震観測記録への適用の可能性を検討するために、地点間の距離が近い地点間においてコーダ波範囲120〜180秒の60秒間において群速度を推定した。その結果、コーダ波範囲を120〜180秒の60秒間としても群速度を推定できたため、地点間の距離が短い地点間においては強震観測記録への適用が可能であることを明らかにした。強震記録を用いて地震のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度の推定が可能であれば、MeSO-netだけでなく全国各地で近地地震の強震観測記録のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度の推定が可能になると考えられる。しかし、それでも場合によっては群速度の推定の精度が低い地点間も存在するため、群速度推定の精度が低くなるその他の要因を明らかにすることが今後の課題である。
本研究では、コーダ波範囲、長周期帯域のスペクトル、震源の地域、地震の数、地点間の距離の5つの条件について群速度推定の検討を行なった。その結果、地震の数と地点間の距離の2つの条件が地震のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度推定に大きく影響することを明らかにした。地震の数はM4.5以上が100以上、観測点間の距離が10km程度の場合、ほとんどの地点間において理論群速度と近い値を示した。ただし、コーダ波の範囲は、Emoto et al. (2015)を参考に強震観測記録の300秒から600秒としたため、データ長がおよそ数分間である強震観測記録への適用の可能性を検討するために、地点間の距離が近い地点間においてコーダ波範囲120〜180秒の60秒間において群速度を推定した。その結果、コーダ波範囲を120〜180秒の60秒間としても群速度を推定できたため、地点間の距離が短い地点間においては強震観測記録への適用が可能であることを明らかにした。強震記録を用いて地震のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度の推定が可能であれば、MeSO-netだけでなく全国各地で近地地震の強震観測記録のコーダ波を用いた地震波干渉法による群速度の推定が可能になると考えられる。しかし、それでも場合によっては群速度の推定の精度が低い地点間も存在するため、群速度推定の精度が低くなるその他の要因を明らかにすることが今後の課題である。