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[SSS12-P09] 令和6年能登半島地震におけるb値の変化について
キーワード:地震活動、令和6年能登半島地震、b値、群発地震
本研究は、2020年以降活発化した能登半島の地震活動におけるb値の変化に着目したものである。b値は実験室や数値モデル、実際の地震活動の解析から、差応力と負の相関があることが示唆されている。また、先行研究によれば、巨大地震が発生する前後でb値が変化するとされている。2011年の東北地方太平洋沖地震の例では、本震発生前の数年間にわたりb値が減少したのち、本震発生後に急増しており、これは応力場の変化によるものと解釈されている。
能登半島周辺では、2020年以降群発地震が発生しており、2024年1月1日にM7.6の大地震が発生した。この地震(以下、本震と呼ぶ)以降、能登半島周辺の地震活動は佐渡付近から能登半島西方沖にかけて大きく広がった。群発地震活動中における大地震の発生は過去に例がなく、この点で能登半島の地震活動は非常に特異である。
本研究では、気象庁のカタログを用い、2020年から2024年までの能登半島におけるb値の時間変化を推定した。b値の算出では、従来の方法である最尤法のほか、b-positive法を用い、b値の変化の観点から一連の地震活動の理解を試みた。その結果、群発地震活動が起きていた石川県珠洲市付近では、他の地域と異なるb値の変化をしていることが明らかになった。能登半島南西部と北東沖では、本震発生後b値が増加傾向であった一方で、珠洲市付近では本震発生後b値が一度増加した後、2024年末までに本震発生前の値まで減少した。b値と応力の相関関係を鑑みると、b値が増加した地域では余震活動による応力解放の影響を受けていること、珠洲市付近では本震から時間が経ち、再び応力が大きくなり始めていることが示唆される。
今後は、本震における断層のすべり量とb値の変化の関係について検討する予定である。2011年東北地方太平洋沖地震では、すべり量が大きい、大きな応力解放が起こったと考えられる地域では、本震後b値が大きく増加したことが示されている。本研究では、令和6年能登半島地震において同様のすべり量との比較を行うほか、b値の変化の原因と考えられる物理的なメカニズムについての議論も行う予定である。
能登半島周辺では、2020年以降群発地震が発生しており、2024年1月1日にM7.6の大地震が発生した。この地震(以下、本震と呼ぶ)以降、能登半島周辺の地震活動は佐渡付近から能登半島西方沖にかけて大きく広がった。群発地震活動中における大地震の発生は過去に例がなく、この点で能登半島の地震活動は非常に特異である。
本研究では、気象庁のカタログを用い、2020年から2024年までの能登半島におけるb値の時間変化を推定した。b値の算出では、従来の方法である最尤法のほか、b-positive法を用い、b値の変化の観点から一連の地震活動の理解を試みた。その結果、群発地震活動が起きていた石川県珠洲市付近では、他の地域と異なるb値の変化をしていることが明らかになった。能登半島南西部と北東沖では、本震発生後b値が増加傾向であった一方で、珠洲市付近では本震発生後b値が一度増加した後、2024年末までに本震発生前の値まで減少した。b値と応力の相関関係を鑑みると、b値が増加した地域では余震活動による応力解放の影響を受けていること、珠洲市付近では本震から時間が経ち、再び応力が大きくなり始めていることが示唆される。
今後は、本震における断層のすべり量とb値の変化の関係について検討する予定である。2011年東北地方太平洋沖地震では、すべり量が大きい、大きな応力解放が起こったと考えられる地域では、本震後b値が大きく増加したことが示されている。本研究では、令和6年能登半島地震において同様のすべり量との比較を行うほか、b値の変化の原因と考えられる物理的なメカニズムについての議論も行う予定である。