15:30 〜 15:45
[SSS14-19] 地震前後空中写真を用いたピクセルマッチングによる地表地震断層の再検討―1995年兵庫県南部地震の例―
★招待講演
キーワード:1995年兵庫県南部地震、野島断層、ピクセルマッチング、空中写真、活断層の成熟度
干渉SARやLiDAR DEM差分解析に代表される近年のリモートセンシング技術の発達により、内陸地震に伴う地震断層の分布、性状が迅速かつ高精度に解明されるようになった。一方で、干渉SAR解析では、観測周期と軌道の関係で解析結果が本震以外の地震による変動を含んでしまう場合が生じうる。また、当然ながらSAR衛星の運用以前や運用切り替え期間に生じた地震に対しては適用できない。LiDAR DEM差分解析については、地震前のDEMが取得されていなければ、高精度な解析は実施できない。これらの問題を補完するため、水平方向の地盤変動を捉える空中写真を用いたピクセルマッチング解析に着目した。本研究では、地震前後で空中写真が撮影されている1995年兵庫県南部地震を対象に、空中写真のオルソ補正、Cosi-Corr法を用いたマッチングを行い、地表地震断層の検出を試みた。
解析の結果、オルソ化作業や撮影期間内の人工改変によるノイズが目立つものの、淡路島西岸の野島断層に沿って長さ約10 kmの不連続線が検出された。既往研究の現地調査に基づけば、地表地震断層の南端は富島川付近とされていたが、さらにそこから1.3 km程度南西に不連続線が続く可能性が明らかとなった。一方で、明石海峡を跨いだ神戸市側及び淡路島東岸の灘川地震断層に沿って、ノイズを超える有意な不連続線は検出されなかった。野島断層沿いで検出された不連続線について,不連続線からの離隔距離±25 m, ±35 m, ±50 m, ±100 m地点の断層走向方向の水平変位量を測定し、既往研究の現地計測値と比較したところ、概ね現地計測値を内包する結果が得られた。特に離隔距離±50 mと±100 mの変位量は、現地計測値よりも大きい傾向が明らかとなった。野島断層に沿った多数地点で測定を行い、±100 mの変位量を分母としたときの比を累計加積曲線で示したところ、およそ50~70 %の変位量が断層近傍で解消されていることが明らかとなった。
海外の乾燥地域および非居住域での同様の試みと比較すると、検出限界あるいはノイズ低減の面で課題が残るものの、日本国内の土地被覆状況においても空中写真を用いたピクセルマッチングがある程度有効であることが示された。原理的には戦後の米軍空中写真撮影以降から1990年代以前に発生した地震に当手法を適用できる可能性がある。
解析の結果、オルソ化作業や撮影期間内の人工改変によるノイズが目立つものの、淡路島西岸の野島断層に沿って長さ約10 kmの不連続線が検出された。既往研究の現地調査に基づけば、地表地震断層の南端は富島川付近とされていたが、さらにそこから1.3 km程度南西に不連続線が続く可能性が明らかとなった。一方で、明石海峡を跨いだ神戸市側及び淡路島東岸の灘川地震断層に沿って、ノイズを超える有意な不連続線は検出されなかった。野島断層沿いで検出された不連続線について,不連続線からの離隔距離±25 m, ±35 m, ±50 m, ±100 m地点の断層走向方向の水平変位量を測定し、既往研究の現地計測値と比較したところ、概ね現地計測値を内包する結果が得られた。特に離隔距離±50 mと±100 mの変位量は、現地計測値よりも大きい傾向が明らかとなった。野島断層に沿った多数地点で測定を行い、±100 mの変位量を分母としたときの比を累計加積曲線で示したところ、およそ50~70 %の変位量が断層近傍で解消されていることが明らかとなった。
海外の乾燥地域および非居住域での同様の試みと比較すると、検出限界あるいはノイズ低減の面で課題が残るものの、日本国内の土地被覆状況においても空中写真を用いたピクセルマッチングがある程度有効であることが示された。原理的には戦後の米軍空中写真撮影以降から1990年代以前に発生した地震に当手法を適用できる可能性がある。