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[SSS14-20] 光学衛星画像ピクセルオフセット解析による2023年トルコ南東部地震の地表断層変位計測と精度検討
キーワード:地震、トルコ南東部地震、光学衛星画像、活断層
衛星画像を用いて面的に地殻変動を検出する手法としては、合成開口レーダ(SAR)の画像を用いた干渉SAR(InSAR)解析および、SARまたは光学画像を用いたピクセルオフセット解析がある。近年、公的機関や民間により運用されている光学衛星の数が増加しており、高解像度の光学画像が無料で利用可能となる機会が増えている。また、ピクセルオフセット解析のツールも開発されている。このような背景により、光学画像を用いたピクセルオフセット解析の適用可能性が拡がっている。
ピクセルオフセット解析は、異なる時期に撮影された二枚の画像を用い、画像範囲全体で高精度に位置合わせをしたうえで、なおも残るゆがみを地表面の変動量に換算するという手法である。ピクセルオフセット解析では画像の解像度より細かい単位で変動を検出することができ、特に短波長シグナルについてはピクセル間隔の1/10より精密な精度で変動が検出できる可能性が示されている(Van Puymbroeck et al., 2000)。同解析手法は、これまで、メートル単位の大きな変位を伴う地殻内大地震に伴う変動場の検出、氷床流動、地すべりなどに適用されてきた。
本研究では、PlanetScope、Sentinel-2、Landsat 衛星によって取得された光学画像に対してピクセルオフセット解析を適用し、2023年トルコ南東部の震央付近における地表断層変位を計測した。どの衛星の画像を用いた場合でも明瞭な地表断層変位が検出されたが、現地調査結果(Karabacak et al., 2023)と比較したところ、解像度が最も高いPlanetScopeの画像を用いた場合が変位実測値と最も整合性が高かった。
解析対象地域の南西部では、ピクセルオフセット解析によって得られた地表断層変位が現地実測値よりも系統的に大きくなっており、断層の厚みあるいは複数の並行する断層による変位があったことを示唆する。一方、解析対象地域の北東部では、未成熟な断層セグメントで大きな地表断層変位が観測された。これは、強く固着しすべり欠損が蓄積したセグメントが破壊し、大きな変位を引き起こしたとの考えと調和的である。
(参考)鉢呂和己・福島 洋 (2024). 測地学会誌, 第70巻, 136-149.
ピクセルオフセット解析は、異なる時期に撮影された二枚の画像を用い、画像範囲全体で高精度に位置合わせをしたうえで、なおも残るゆがみを地表面の変動量に換算するという手法である。ピクセルオフセット解析では画像の解像度より細かい単位で変動を検出することができ、特に短波長シグナルについてはピクセル間隔の1/10より精密な精度で変動が検出できる可能性が示されている(Van Puymbroeck et al., 2000)。同解析手法は、これまで、メートル単位の大きな変位を伴う地殻内大地震に伴う変動場の検出、氷床流動、地すべりなどに適用されてきた。
本研究では、PlanetScope、Sentinel-2、Landsat 衛星によって取得された光学画像に対してピクセルオフセット解析を適用し、2023年トルコ南東部の震央付近における地表断層変位を計測した。どの衛星の画像を用いた場合でも明瞭な地表断層変位が検出されたが、現地調査結果(Karabacak et al., 2023)と比較したところ、解像度が最も高いPlanetScopeの画像を用いた場合が変位実測値と最も整合性が高かった。
解析対象地域の南西部では、ピクセルオフセット解析によって得られた地表断層変位が現地実測値よりも系統的に大きくなっており、断層の厚みあるいは複数の並行する断層による変位があったことを示唆する。一方、解析対象地域の北東部では、未成熟な断層セグメントで大きな地表断層変位が観測された。これは、強く固着しすべり欠損が蓄積したセグメントが破壊し、大きな変位を引き起こしたとの考えと調和的である。
(参考)鉢呂和己・福島 洋 (2024). 測地学会誌, 第70巻, 136-149.