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[SSS14-P12] 福岡県西山断層西山区間の活断層調査―福津市勝浦地区における群列ボーリング調査―
キーワード:西山断層帯、ボーリング調査、活断層
西山断層帯は玄界灘の沖ノ島南方から福岡・大分県境付近まで北西―南東方向に延びる長さ約110 kmの断層帯であり,その形態から主に左横ずれと推定されている.断層帯中央部の西山区間陸域北端の福津市勝浦地区では,系統的な谷の左屈曲と扇状地性段丘面の変位地形を基に複数の活断層トレースが示されており,断層は南西落ち成分を伴うとされている.宮下ほか(2013)は福津市西東地区の断層トレース上で群列ボーリングとトレンチ調査を実施し,この地区における西山断層が,調査範囲のさらに南西側もしくは北東側に分布する可能性を指摘した.宮下ほか(2013)の調査範囲の南西側(福津市勝浦地区)は,海岸線沿いに発達した浜堤の後背地(標高3 m程度の低地)となっている.勝浦地区から津屋崎地区にかけて南北方向に延びる沖積低地(津屋崎・勝浦低地)には最大で層厚20 m程度の内湾性の完新世堆積物が分布し,勝浦地区には近世まで入り江であったことが報告されている(津屋崎町,1999). しかしながら,西山断層が通過すると推定される津屋崎・勝浦低地の最奥部付近においては,第四系の地質構造や層序に関する資料が乏しい.よって,勝浦地区における西山断層の正確な位置を明らかにするため,高密度重力探査(宮下ほか,本大会),微動アレイ探査および反射法地震探査(吉見ほか,本大会),ならびに群列ボーリング調査による総合的な活断層調査を実施した.本発表では,この活断層調査の一環で実施した群列ボーリング調査の結果について報告する.
反射法地震探査および微動アレイ探査の結果によれば,勝浦地区では扇状地末端付近〜沖積低地に西山断層が推定される(吉見ほか,本学会).この成果を踏まえて,断層近傍の地質構造・層序を検討するため,推定断層を北東―南西方向に横断する測線に沿って群列ボーリング調査を実施した.群列ボーリングは,北東から南西の順に,GS-KU-02(孔口標高6.41 m,掘削深度12.0 m),GS-KU-04(孔口標高3.39 m,掘削深度17.0 m),GS-KU-03(孔口標高3.34 m,掘削深度43.0 m)の3地点で掘削した.各地点で取得した堆積物コア試料は,まずX線CTスキャナを用いた非破壊検査を行い,半裁後に写真撮影,肉眼による岩相記載,帯磁率測定,年代分析試料のサンプリング等を実施した.本調査で取得した堆積物コア試料は完新世から後期更新世に形成されたと推察される未固結堆積物によって構成される.GS-KU-03地点では,コア深度13.0〜15.5 mに堆積物を切断する高角(70~85°)の断層が認められた.本発表では,堆積物コア試料の詳細な分析結果にもとづき,勝浦地区に推定される西山断層近傍の層序・堆積環境について報告する.
謝辞:調査にあたり,掘削調査地の地権者,耕作者の方々のご好意により調査を実施することができました.また,ボーリング調査を担当していただいた中央開発株式会社の方々に感謝します.本研究は,「防災・減災のための高解像度デジタル地質情報の整備(2024年度)」の一環として実施しました.
引用文献:宮下ほか(2013)活断層・古地震研究報告.No.13.233-271.津屋崎町(1999)津屋崎町史 通史編,126-144.
反射法地震探査および微動アレイ探査の結果によれば,勝浦地区では扇状地末端付近〜沖積低地に西山断層が推定される(吉見ほか,本学会).この成果を踏まえて,断層近傍の地質構造・層序を検討するため,推定断層を北東―南西方向に横断する測線に沿って群列ボーリング調査を実施した.群列ボーリングは,北東から南西の順に,GS-KU-02(孔口標高6.41 m,掘削深度12.0 m),GS-KU-04(孔口標高3.39 m,掘削深度17.0 m),GS-KU-03(孔口標高3.34 m,掘削深度43.0 m)の3地点で掘削した.各地点で取得した堆積物コア試料は,まずX線CTスキャナを用いた非破壊検査を行い,半裁後に写真撮影,肉眼による岩相記載,帯磁率測定,年代分析試料のサンプリング等を実施した.本調査で取得した堆積物コア試料は完新世から後期更新世に形成されたと推察される未固結堆積物によって構成される.GS-KU-03地点では,コア深度13.0〜15.5 mに堆積物を切断する高角(70~85°)の断層が認められた.本発表では,堆積物コア試料の詳細な分析結果にもとづき,勝浦地区に推定される西山断層近傍の層序・堆積環境について報告する.
謝辞:調査にあたり,掘削調査地の地権者,耕作者の方々のご好意により調査を実施することができました.また,ボーリング調査を担当していただいた中央開発株式会社の方々に感謝します.本研究は,「防災・減災のための高解像度デジタル地質情報の整備(2024年度)」の一環として実施しました.
引用文献:宮下ほか(2013)活断層・古地震研究報告.No.13.233-271.津屋崎町(1999)津屋崎町史 通史編,126-144.