日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT40] 合成開口レーダーとその応用

2025年5月25日(日) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:阿部 隆博(三重大学大学院生物資源学研究科)、姫松 裕志(国土地理院)、朴 慧美(上智大学地球環境学研究科)、木下 陽平(筑波大学)

17:15 〜 19:15

[STT40-P01] ALOS-4の観測データを用いたSAR干渉解析

*中島 正寛1、上芝 晴香1、田中 もも1市村 美沙1、石本 正芳1、栗原 忍1姫松 裕志1服部 晃久1小林 知勝1本岡 毅2 (1.国土地理院、2.宇宙航空研究開発機構)

キーワード:だいち4号、干渉SAR、地殻変動

先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)が、2024年7月1日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)によって打ち上げられた。ALOS-4では、従来機である陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)と比べ、観測幅は約4倍、観測頻度は約5倍となる。ALOS-4のデータを活用することで、国土地理院がこれまでALOS-2を用いて行ってきた全国や火山を対象とした定常解析において、地殻変動の検出精度や時間分解能の向上が期待される。
国土地理院では、ALOS-4の観測データを用いた定常解析の実施に向け、初期校正検証運用期間からJAXAと協力し、ALOS-4の観測データの検証を行ってきた。検証として、ALOS-4の高分解能3 mモードの観測データを用いたSAR干渉解析を行った結果、ALOS-2とALOS-4、ALOS-4とALOS-4(観測幅200 km)で干渉可能であることが確認された。また、ALOS-2で火山活動に伴う地殻変動が検出されていた岩手山において、ALOS-4を用いた解析でも、ALOS-2の結果と同様の変動が検出された。これは、ALOS-4で検出した初めての地殻変動である。その他にも、ALOS-2で捉えられていた火山地域や地盤沈下地域等における変動を、ALOS-4でも同様に捉えられることが確認され、ALOS-4が地殻変動の検出に有効であることが確認された。
本発表では、ALOS-4の高分解能3mモードの他、スポットライトやScanSARなどの検証結果を紹介するともに、ALOS-4の観測データを用いた定常解析の進捗について報告する。

謝辞: 本研究で用いたALOS-4データは「先進レーダ衛星観測データの高度利用に関する協定」、ALOS-2データは「陸域観測技術衛星2号観測データ等の高度利用に関する協定」に基づき、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から提供を受けた。原初データの所有権はJAXAにある。気象庁数値気象モデルは、「電子基準点等観測データ及び数値予報格子点データの交換に関する細部取り決め協議書」に基づき、気象庁から提供を受けた。