日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT40] 合成開口レーダーとその応用

2025年5月25日(日) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:阿部 隆博(三重大学大学院生物資源学研究科)、姫松 裕志(国土地理院)、朴 慧美(上智大学地球環境学研究科)、木下 陽平(筑波大学)

17:15 〜 19:15

[STT40-P04] 衛星データによる森林プロダクトの特徴と北海道の森林変化の解析

*北川 洸1、三原 空1、植松 稜晴1野中 崇志1朝香 智仁1 (1.日本大学)

キーワード:全球森林・非森林マップ、森林面積の時間的変化の解析、精度評価

森林は,二酸化炭素を吸収することによる地球温暖化の緩和や樹木が根を張ることによって土砂の崩壊を防ぐ土砂災害防止機能など地球環境にとって重要な役割を果たしている.このような森林の有する多面的な機能を発揮するために必要な整備等を担う林業従事者の減少や高齢化が問題となっている.これらの問題の解決策の一つとして,多くの人員を必要とせずに広域な森林の観測等ができる衛星リモートセンシングが有効であるといえる.さらに衛星データをもとに地表を森林域と非森林域と水域に分類した森林プロダクトを用いれば,ピクセル単位でより世界の森林の変化等をタイムリーに把握することが可能だといえる.
本研究では,森林プロダクトの精度を評価したうえで,日本で最も森林面積が大きく森林面積の変化の解析に適した北海道を対象に森林プロダクトを用いた森林面積の解析を実施する. 本研究の目的は,北海道全域,及びその局所的な森林面積の変化量の解析を通して,森林プロダクトが森林面積の把握や変化のモニタリングに有効であることを示すことである.そして,持続可能な森林管理に森林プロダクトを役立たせていくことを本研究の目標とする.具体的には現状多くの人員を必要としている植林の場所の選定や災害後の森林の回復状況の把握などへの活用が期待できる.
栃木県にて現地データとの比較により森林プロダクトの精度評価を行った結果,分類精度は約91%であった.また森林面積の解析を行った結果,北海道全域で過去3年間に175,465haの変化であることや災害による森林の減少や植林による森林の増加などピクセル単位での森林面積の解析も可能であることを示した.今後の課題としては,精度評価で非森林域も考慮することや本研究で考慮しなかった樹冠率10%から90%,および90%以上の範囲を考慮し,森林の疎密等も把握することなどがあげられる.