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[SVC32-01] 姶良カルデラで発生する群発地震活動の特徴
キーワード:姶良カルデラ、群発地震
姶良カルデラは九州南部の鹿児島湾奥に位置する東西20km、南北20kmの広がりをもった火山性陥没地形である。カルデラ南縁では桜島火山が現在も活発な噴火活動を継続しており、1955年以降、南岳山頂火口において爆発的噴火を繰り返している。1992年以降、姶良カルデラ周辺の地盤の隆起・膨張が続いており、GPS観測および水準測量などから、膨張源は姶良カルデラ中心下の深さ約10 kmと見積もられている(例えば,Iguchi , 2013 ; Yamamoto et al., 2013)。地震波トモグラフィー解析から姶良カルデラ中央部の深さ12-22kmに周辺速度より-30%ほどの顕著なS波低速度領域があり(為栗・他, 2022)、レシーバ関数インバージョン解析でも深さ10kmから35kmまで、姶良カルデラを中心として広範囲に低速度異常域が分布していて、特に深さ15 kmにおいて-10%以上の顕著な低速度異常が見られた(澁谷,2024)。2003年以降、桜島南西部や姶良カルデラ北東部で発生するA型地震(火山構造性地震)が活発化し群発的に発生する回数が増え、震源分布が広域化した。本発表では、姶良カルデラのマグマ蓄積期における地震活動の特徴と地盤変動との関係を明らかにする。
南九州一帯において臨時地震観測点を設置し(最大時17点)、自然地震観測を行っている。臨時観測点に既存観測点(京都大学防災研究所、防災科学技術研究所Hi-netおよびJDXデータ流通網)のデータを含め、震源決定および震源メカニズム解の推定を行った。カルデラ周辺で発生している火山構造性地震は主に、1.カルデラ北東部、2.カルデラ東縁から桜島東部、3.桜島南西部で地震活動が活発で、震源の深さはそれぞれ0-11km、6-11km、4-12kmの範囲で発生している。震源メカニズムは1.若尊海底火山直下の3km以浅の地震は正断層もしくは逆断層型が多い。2.カルデラ東縁付近では北東-南西圧縮の横ずれ型が卓越している。3.桜島南西部はほとんどが正断層型である。これらの震源メカニズムはHidayati et al.(2006)で報告されているものと同様であった。しかしながら、特に姶良カルデラ東縁と桜島南西部の地震については震源の領域の広がりが見られマグマ蓄積によるひずみの影響が広がっている可能性が考えられる。姶良カルデラを東西に挟むGNSS基線長の変化から2015-2017年、2023年5月-7月、2023年11月などに膨張と見られる地盤変動が観測された。その直後に1.カルデラ北東部と3.桜島南西部の領域で地震活動が増加し、その後に桜島の噴火活動が活発化する傾向が見られた。桜島南西部で発生する地震の震源メカニズムは正断層型が多く、姶良カルデラのマグマ溜まりから桜島へマグマ貫入が生じ桜島南西部が引張場となることで地震が発生していると考えられる。
南九州一帯において臨時地震観測点を設置し(最大時17点)、自然地震観測を行っている。臨時観測点に既存観測点(京都大学防災研究所、防災科学技術研究所Hi-netおよびJDXデータ流通網)のデータを含め、震源決定および震源メカニズム解の推定を行った。カルデラ周辺で発生している火山構造性地震は主に、1.カルデラ北東部、2.カルデラ東縁から桜島東部、3.桜島南西部で地震活動が活発で、震源の深さはそれぞれ0-11km、6-11km、4-12kmの範囲で発生している。震源メカニズムは1.若尊海底火山直下の3km以浅の地震は正断層もしくは逆断層型が多い。2.カルデラ東縁付近では北東-南西圧縮の横ずれ型が卓越している。3.桜島南西部はほとんどが正断層型である。これらの震源メカニズムはHidayati et al.(2006)で報告されているものと同様であった。しかしながら、特に姶良カルデラ東縁と桜島南西部の地震については震源の領域の広がりが見られマグマ蓄積によるひずみの影響が広がっている可能性が考えられる。姶良カルデラを東西に挟むGNSS基線長の変化から2015-2017年、2023年5月-7月、2023年11月などに膨張と見られる地盤変動が観測された。その直後に1.カルデラ北東部と3.桜島南西部の領域で地震活動が増加し、その後に桜島の噴火活動が活発化する傾向が見られた。桜島南西部で発生する地震の震源メカニズムは正断層型が多く、姶良カルデラのマグマ溜まりから桜島へマグマ貫入が生じ桜島南西部が引張場となることで地震が発生していると考えられる。