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[SVC33-P06] 偏光顕微ラマン分光法を用いた直方輝石中メルトインクルージョンの含水量測定

キーワード:顕微ラマン分光法、偏光、メルトインクルージョン、含水量
マグマの含水量はその粘性や発泡度に大きく影響するため、重要な指標である。ところが、マグマは脱ガスや地下水との反応など、地表付近で様々なかく乱を受け、マグマそのものの情報を保存していない。そこで、噴出物に含まれるメルトインクルージョンの含水量が指標とされてきた。これまでこの含水量はカールフィッシャー滴定や二次イオン質量分析法(SIMS)、フーリエ変換赤外分光法(FT-IR)で測定されてきた。新たに開発された顕微ラマン分光法でメルトインクルージョンの含水量を測定する手法(H. Behrens et al. (2006))は、他の質量分析法と比べて、非破壊分析で測定が簡易に行え、空間解像度が 1 µm 以下と高分解能であることが利点である。この手法は主にかんらん石に対して用いられてきた。しかし、かんらん石以外がホスト鉱物である場合には、ガラスに由来するピークとホスト鉱物由来のピークが同じ波数位置に重なる。そのためピークフィッティングが適切に行えず、含水量が正確に求められなくなる。
そこで本研究では、顕微ラマン分光装置に偏光子を組み込むことによって、ホスト鉱物のラマンスペクトルを低減し、ガラスのピーク面積を精度良く求める手法の開発を目的として実験を行った。試料として直方輝石中のメルトインクルージョンを用いた。
その結果、直方輝石由来のピークを約70%低減することに成功し、これによりメルトインクルージョンの含水量を最高±0.2%の精度で測定することができた。この結果はピークフィッティングの精度にも左右され、その手法を見直せばさらに精度を高めることができる。
偏光子の角度に応じてガラスのラマンスペクトルが変化したことからは、今回観察したガラスは方位性を持っていたと示唆される。励起レーザーは偏光をもっているため、偏光子を挟まない一般的な顕微ラマン分光法でも方位性が現れ、確度の高い含水量の値が得られない可能性がある。偏光子を入れた本実験の含水量は期待される結果より2%低い値を示した。
そこで本研究では、顕微ラマン分光装置に偏光子を組み込むことによって、ホスト鉱物のラマンスペクトルを低減し、ガラスのピーク面積を精度良く求める手法の開発を目的として実験を行った。試料として直方輝石中のメルトインクルージョンを用いた。
その結果、直方輝石由来のピークを約70%低減することに成功し、これによりメルトインクルージョンの含水量を最高±0.2%の精度で測定することができた。この結果はピークフィッティングの精度にも左右され、その手法を見直せばさらに精度を高めることができる。
偏光子の角度に応じてガラスのラマンスペクトルが変化したことからは、今回観察したガラスは方位性を持っていたと示唆される。励起レーザーは偏光をもっているため、偏光子を挟まない一般的な顕微ラマン分光法でも方位性が現れ、確度の高い含水量の値が得られない可能性がある。偏光子を入れた本実験の含水量は期待される結果より2%低い値を示した。